F1第5戦スペインGPの予選は、レッドブルのマーク・ウエーバーがトップタイムをマークしてポールを獲得。2番手はセバスチャン・ベッテル(レッドブル)、3番手にはルイス・ハミルトン(マクラーレン)が入った。
 BMWザウバーの小林可夢偉はQ3進出を果たし10番手につけている。

 直前のフリー走行に続き午後2時(現地時間)からの予選も快晴でサーキットには強い日差しが照りつけた。開始時の気温は20度、路面温度は35度と絶好のコンディションで観客のボルテージも最高潮に高まるなか、予選がスタートする。

Q1
 大歓声のなかまずはロータスの2台がガレージを離れ、20分のQ1がスタート。フェラーリは硬い方のハードタイヤで走行を始め、フェリペ・マッサが1分23秒068をマークしてトップに立つと、フェルナンド・アロンソも開始7分のところで1分22秒台に入れてくる。
 レッドブルはセッション折り返し付近でようやくコースイン。その間コース上ではロバート・クビカ(ルノー)、ハミルトン、ジェンソン・バトン(マクラーレン)とトップが入れ替わり、ハミルトンが1分21秒723で中盤をリード。しかしレッドブルは残り5分のところでウエーバーがトップタイムを更新、ベッテルも2番手につけて一足早くピットへと戻った。上位勢はいずれもハードタイヤの走行となった。

 セッション残り僅か、レッドブルとマクラーレン、そしてクビカのトップ5以外がQ2進出をかけアタック。上位ではアロンソが5番手に浮上し、BMWザウバーのペドロ・デ・ラ・ロサも6番手と健闘を見せる。可夢偉も11番手でQ1を難なく通過した。
 一方、このQ1ではウイリアムズのルーベンス・バリチェロが18番手に沈み、新規3チームの6台とともに早々と予選を終えた。

Q2
 路面温度は若干上がり38度。15分で争われるQ2ではアロンソ、ハミルトンといったドライバーが柔らかい方のソフトタイヤを装着するなか、レッドブルの2台は依然ハードタイヤを履いたままだ。それでもレッドブルの2台は序盤からライバルに対しケタ違いの速さを見せ、ウエーバーが1分21秒112でトップを奪取。ベッテルも1000分の4秒差で2番手となり、ソフトタイヤを履いた3番手のミハエル・シューマッハー(メルセデスGP)は2台からコンマ4秒と離された。

 セッションは残り3分からQ3をかけた争いがスタートし、シューマッハーを除く16台がバトルを繰り広げた。ここでようやくソフトタイヤを履いたレッドブル勢はまたもライバルを寄せつけない速さを披露し、ウエーバーが1分20秒655でQ1に続きトップ。ベッテルも同じ1分20秒台で2番手につける。バトン、ハミルトンのマクラーレンが3、4番手で続き、アロンソが5番手、シューマッハーは6番手。

 トップ10をかけた争いではチェッカー直前までエイドリアン・スーティル(フォース・インディア)が10番手につけ、11番手デ・ラ・ロサとの争いを見せていたが、最後に可夢偉が1分21秒725をマークして一気に8番手へジャンプアップ。マッサ、ニコ・ロズベルグをも上回って、今季2回目となるQ3へ進んで見せた。

Q3
 可夢偉を除く9台が挑んだ1回目のアタックではレッドブルが1-2。ウエーバー、ベッテルと続き、3番手以下はハミルトン、バトン、シューマッハーといったドライバーがまずは上位につける。その後、ピットでのタイヤ交換を経て2回目のアタックが再開されるが、ポールポジション争いは完全にウエーバーとベッテルによるものとなった。

 この争いでは、まずベッテルがトップに立ったが、直後にチェッカーを受けたウエーバーのタイムは1分19秒台に飛び込む1分19秒995でベッテルにコンマ1秒差で勝利。これでウエーバーが第3戦マレーシア以来、今季2回目のポールを奪い、レッドブルとしても2戦連続で1-2を取った。3番手にはハミルトンが入り、アロンソがマクラーレンに割って入る4番手。バトンが5番手で、シューマッハーは最後に6番手にポジションを上げた。

 注目の可夢偉は、セッション序盤はガレージに待機しライバルたちが2回目のアタックを行う直前にクリアラップを取って一発アタックにかけたが上位に食い込むことはできず。それでも1分21秒984というタイムで堂々の10番手につけ、明日の決勝に大きな弾みをつけた。

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