F1第7戦トルコGPは7日、当地のイスタンブールパーク・サーキットで58周の決勝レースが行われ、ブラウンGPのジェンソン・バトンが優勝して今季6勝目を飾った。2位、3位にはレッドブルのマーク・ウエーバーとセバスチャン・ベッテルが入った。トヨタはヤルノ・トゥルーリが4位、ティモ・グロックは8位。ウイリアムズの中嶋一貴は12位となっている。

 日曜日、決勝の天候は晴れ、気温32℃、路面温度は49℃でレースは非常に熱いコンディションでスタート時刻の午後3時を迎えた。今回グリッドは予選後から一切の変更がなく、ポールのベッテルを先頭に多くのマシンは固い方のハードタイヤを装着してグリッドに並んだ。

 スタートは最前列のベッテルとバトンがクリーンなスタートを見せたが、オープニングラップのターン9でベッテルが一瞬コースオフしたところをバトンが逃さずトップを奪取する。一方、3番グリッドのルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)はスタートを完全に失敗し13番手まで後退、早くもトップ争いから消えてしまう。代わって3番手にはウエーバー、以下トゥルーリ、ニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ)、フェリペ・マッサ(フェラーリ)がそれぞれポジションを上げてオープニングラップを終えていった。

 レース序盤は先頭のバトンがファステストラップを連発しながら後方のベッテルをジワリジワリと引き離していく。両者の差は5周目で2.5秒、12周目には5.2秒まで広がり、バトンが優位なかたちでレースを進めていった。

 15周目、2番手のベッテルがピットインを行う。ベッテルのストップ時間は6.5秒と短く、ここで3ストップ作戦が明らかとなる。対するバトンは18周目に1回目のピットインを行うと、後方3、4番手につけていたウエーバーとロズベルグが翌周にピットに入ったため、トップでレースに復帰、レースはここでもバトンに有利な展開となっていった。

 しかし2スティント目に入ると、3ストップ作戦で燃料の軽いベッテルが徐々に追い上げを見せ、25周目にはバトンとの差を0.2秒まで縮めて完全にバトンを射程圏内に捕らえる。その後もベッテルは執拗にトップ奪還をうかがうものの、バトンのブロックを崩せずに大事な2スティント目を目論み通りに運ぶことができなかった。後方3番手のウエーバーは2ストップ作戦のため、ベッテルは自身のポジションを守るためにもここでリードを築く必要があった。

 一方トップのバトンは、29周目にベッテルが2回目のピットインを行うと、その後はペースを取り戻して2番手に上がったウエーバーに17秒以上の差をつけ、順調にレースを進めていく。そうしてレースの注目は次第にレッドブル2台による2番手争いに移っていった。
 ウエーバーは44周目に2回目のピットイン、これでベッテルは2番手に浮上したが48周目に自身3回目のピットインを行うと、再びウエーバーが前に出る。この2番手争いは結局ウエーバーに軍配が上がり、そのままの順位でチェッカーを受けることとなった。

 レース終盤のバトンは、ペースを落としながらも危なげない走りを見せ58周を走破、今季6回目のトップチェッカーを受け、これでバーレーン、スペイン、モナコに続く4連勝を達成した。
 過去の実績ではトルコとの相性が良かったフェラーリは奮わずマッサの6位が精一杯。ライコネンも9位に終わった。ウイリアムズの中嶋一貴は、1スティント目を27周目まで伸ばし、一時は入賞圏内の7位につける力強いレースを見せていたが、2回目のピットストップでタイヤ交換のトラブルに足を引っ張られてあえなく後退。12位でチェッカーを受けている。

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