いよいよ次戦に迫ったF1日本グランプリ。F1ドライバーも続々と来日を果たす予定だが、そんなF1ドライバーの“素顔”はどんなものなのだろうか? このコーナーでは、F1 RACING誌に掲載されたインタビューから抜粋、F1ドライバーの素顔を紹介する。第8回目は、BMWザウバーのニック・ハイドフェルドだ。

“クイック・ニック”と呼ばれ、評価が非常に高いハイドフェルドだが、今季レースシートを失い、最初はメルセデスGP、その後ピレリのテストドライバーを務める。しかしペドロ・デ・ラ・ロサと交代する形でBMWザウバーに起用され、シンガポールGPから実戦に復帰した。キミ・ライコネン、フェリペ・マッサとチームメイトだった際には彼らよりいい成績を収めたが、ふたりのようにトップチームへの移籍のチャンスをつかめずにいる。未勝利のドライバーの中での最多出場、最多ポイント獲得、最多表彰台獲得の記録を持つ。

君のヒーローは?
ニック・ハイドフェルド(NH):憧れのスターというほどじゃないけど、子供の頃部屋に貼ってあったポスターはマイケル・ジョーダン。彼ほど優れたスポーツ選手はいないと思っている。重要なゲームで負けていても、最後の最後で必ず彼がキメてくれる。相手チームもそれが分かっているから総出でディフェンスに回るけど、10回に9回は彼の勝利に終わるんだ。観るたびに溜息が出たっけ。

完璧な走りをするのはどんな気分?
NH:物事が何から何まで思い通りに運ぶのは最高の気分さ。たいがいはちょっとしたミスを犯してしまい、完璧というのはめったにない。それができた時は世界が違って見えるから面白い。あくまでフィーリングの話だけどね。僕のために1,000人近いスタッフが必死に努力してくれているわけだが、マシンの中ではそれも忘れてただ完璧に走ることだけを考える。いるのは自分ひとりだけ、すべて僕自身に懸かっている、その感覚がたまらない。

そういう情熱をほとんど表に出さないね?
NH:そうだね。僕はあまり感情を露わにする方じゃない。走行中に感情をコントロールするのは難しいけど、逆にそれが面白くもある。上手く感情を内に溜め込むと、パワーが増すんだ。弱気にならずに済む。会心のオーバーテイクを決めたり完璧に周回する度に「よっしゃ!」なんて叫んでいたら、次の周回はガタガタになるよ。湧き上がる感情をどうコントロールするかも仕事のうちなんだ。

ダメなマシンで優れたパフォーマンスを発揮するドライバーに限ってチャンスに弱い、という傾向もまま見受けられる。そんなジンクスを克服する力が今も自分にあると信じている?
NH:“信じている”んじゃない。僕にはその力があると“分かっている”んだ。

このインタビューはF1 RACINGの記事から抜粋したものです。
全文はF1 RACING 2009年3月情報号をご覧ください。

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