フランスのポーで2年ぶりに開催された伝統の一戦、第71回グランプリ・ド・ポーは、プレマパワー所属でフェラーリ育成ドライバーのラファエル・マルチェッロが完全勝利を果たした。

 イギリスF3第3戦、そして今年新たに復活したFIAヨーロッパF3選手権第2戦のダブルタイトルがかけられた今年のポーは、フェラーリ期待のマルチェッロがパーフェクトな週末を過ごし、F1チームに強烈なアピールをおくった。

 予選でダブルポールを獲得したマルチェッロは、土曜の第1レースを制してヨーロッパF3選手権の初勝利を手にすると、日曜のグランプリレースでも2戦連続のポール・トゥ・ウインという離れ業を演じた。
「僕のマシンはパーフェクトだった。ここでの40分は長いレースだけど、マシンの扱いはとてもイージーだった」とFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)メンバーのマルチェッロ。イタリア出身で、今季ユーロF3(選手権2位)にもエントリーする彼はF1を目標としている。
 
 マルチェッロは第2レースでフロントロウに並んだレッドブル・ジュニアメンバーのカルロス・サインツJr.(カーリン)を圧倒、次期F1候補生と目され、現在イギリスF3選手権をリードする彼をまったく寄せつけなかったマルチェッロは、終盤残り3周こそバックマーカーのトラフィックでわずかにペースダウンを強いられたものの、最後は2位のサインツJr.以下を13秒以上も引き離して堂々のトップチェッカーを受けた。

 一方、イギリスF3ではウイナーとなった総合2位のサインツJr.はリヤタイヤの摩耗に苦しみ、隊列を先導するかたちとなったが、狭いストリートコースで最後まで2位のポジションを守った。

 イギリスF3の第1レースはサインツJr.とタイトル争いを繰り広げるマレーシア人ドライバーのジャズマン・ジャーファー(カーリン)が総合2位に入っている。

 この結果、マルチェッロはチャンピオンにフェラーリF1のテスト機会も与えられるヨーロッパF3で首位と4ポイント差のランキング3位に躍進。首位には、彼のチームメイトで昨年のマカオウイナーであるダニエル・ジュンカデラとサインツJr.が同ポイントで並んでいる。

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