セバスチャン・ベッテルのマレーシアGPでの言動がFIAが定めた行動規範に反しているのではないかとドイツメディアが報じているが、FIAはベッテルにペナルティを科す可能性を否定した。
マレーシアGPで4位走行中に周回遅れのナレイン・カーティケヤンと接触し、ノーポイントに終わったベッテルは、レース後、カーティケヤンを「ばか」呼ばわりして非難した。また、オンボード映像ではベッテルがカーティケヤンに対して2度中指を立てたシーンが映っているといわれている。
ドイツメディアはベッテルの言動を批判し、FIA会長ジャン・トッドがより厳格に定めた行動規範に反しており、ペナルティを科せられる可能性があるとの意見を示した。
しかしFIAのスポークスマンがそれを否定したとmotorsport.comが報じている。
「こういった問題は各グランプリのスチュワードが扱うものであると理解している」とスポークスマンはコメントした。
「私の知る限り、他の措置は検討されていない」
ベッテルとのクラッシュでタイム加算のペナルティを受けたカーティケヤンは、Hindustan Times紙に対し、スチューワードはワールドチャンピオンであるベッテルの意見を優先したと主張した。
「彼ら(スチュワード)は僕の発言に注意を払わなかった。ミスター・ベッテルが彼らに話したからだ。彼がいつスチュワードのところに行って何を話したのかは僕には分からないが」
レッドブルのチームプリンシパル、クリスチャン・ホーナーはベッテルを弁護している。
「リーダーたちに道を譲るのがカーティケヤンの責任だ」とホーナーはMirrorに対してコメントした。
エイドリアン・スーティルは、カーティケヤンを非難し、Die Welt紙に対して次のように述べている。
「彼(ベッテル)の気持ちは理解できる」
「僕も周回遅れをラップする時はしょっちゅう腹を立てていた。彼らは他のドライバーとほとんど意味のないようなポジションを争っている時、こっちにスペースを残してくれないことがあるんだ」
「カーティケヤンはベッテルだけでなくジェンソン・バトンのレースにも影響を及ぼした。彼ら(バックマーカー)はそれをよく理解すべきだ」