FIA GT1世界選手権とFIA GT3ヨーロッパ選手権を運営するSRO(ステファン・ラテル・オーガニゼーション)は8日、今季の公式タイヤサプライヤーとしてピレリが決定したと明らかにした。また、FIA GT1にはフェラーリを使用したチームが加入するとしている。

 2011年までFIA GT1のタイヤはミシュラン、そしてGT3はミシュランとダンロップの選択制というタイヤ供給システムだったが、8日、SROはF1でもオフィシャルタイヤサプライヤーを務めているピレリが両選手権ともタイヤ供給を行うと発表。FIA GT1、そしてSROはミシュランと繋がりが長く、オフィシャルのホスピタリティもミシュランが担当していただけに、今季のFIA GT1はガラリと雰囲気が変わりそうだ。

 一方、SROは今季のFIA GT1世界選手権に、5チーム目の“参加表明”としてフェラーリを使用するチームが参戦すると明らかにした。これでFIA GT1に参加を表明したのはWRT(アウディ)、ヴィータ4ワン(BMW)、ヘクシス(マクラーレン)、ミュニッヒ(メルセデスベンツ)に続く5チーム目となる。

 SROを率いるステファン・ラテルは、今回のフェラーリチームの参加に「フェラーリがシリーズに加われば、ファン垂涎のスポーツカー選手権が今季誕生することになる。これで5番目のチームが参加を表明したが、他にも交渉を行っているチームが複数ある。守秘の理由で、我々は彼らの意向を尊重している」と語っている。

 とは言え、ラテルが目指す10チームの参加にはまだ到達しておらず、ヨーロッパでは開催の危機も噂されている。今回発表されたフェラーリチームはおそらくル・マンのGTEやFIA GT3でも活躍しているAFコルセではないかと予想されているが、AFコルセは数ヶ月前にGT1には参戦しないと表明していただけに、SROからの熱心なオファーがあったのではないかと言われている。

 一方、FIA GT3選手権についても、昨年からスタートしたブランパン耐久シリーズやドイツのADAC GTマスターズにエントリーが集中している状態で、ブランパン耐久シリーズはすでに50台以上、ADAC GTマスターズも昨年の時点ですでに規定のエントリーをクリアしている。

 FIA GT1はまだ5チーム10台と厳しい状況が続いているが、実際にはどれほどのエントリーが集まるのか、注目したいところだ。

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