FIA GT1世界選手権第5戦はポルトガルのアルガルベ・サーキットで決勝レースが行われ、オールインクルーシブ・ミュニッヒのメルセデスベンツSLS AMG GT3がワン・ツーフィニッシュを飾った。
開幕当初は17台のエントリーを集めていたFIA GT1世界選手権。前回のスロバキアリンクから15台にエントリーが減り、今回のアルガルベでも15台の参戦となったが、そんな中でも熾烈なレースが展開されることになった。
迎えた7日の予選では、AFコルセのフェラーリ458勢がフロントロウを占めることに。トニ・バイランダー/フィリップ・サラカルダ組3号車がポールを獲得。オールインクルーシブ・ミュニッヒのメルセデスベンツSLS AMG GT3が2列目に並んだ。
続く予選レースでは、マルクス・ヴィンケルホック駆る38号車メルセデスベンツが、4周目にフェラーリを1台かわすと、ピットストップでさらにもう1台をかわし先頭へ。一方、トップを走っていた3号車フェラーリはイグニッションのトラブルにより後退し、12番手まで落ちてしまった。
予選レースは結局38号車メルセデスが優勝。2位は18号車BMW Z4 GT3、3位には33号車アウディR8 LMSウルトラが入った。
決勝レースは序盤からアクシデントも起きる激しい展開に。38号車メルセデスがリードを奪うも、予選レースで4番手につけた1号車マクラーレンMP4-12C GT3とのトップ争いに。ピットストップを終えると、38号車メルセデスの後方にチームメイトの37号車がつけるが、1号車マクラーレンがピットストップで2台の前に。3台によるバトルが展開された。
ここで38号車、1号車ともにかわしたニッキー・パストレリ/トーマス・イェーガー組37号車メルセデスベンツがレースの勝利を飾ることに。38号車が2位、1号車マクラーレンが3位でレースを終えた。
FIA GT1世界選手権は5戦を終え、ミハエル・バルテルス/イェルマー・ブールマン組(BMW)が83点、今回2位となったヴィンケルホック/マルク・バッセン組(メルセデスベンツ)が82点、フレデリック・マコウィッキ/ステフ・デュッセルドルフ組(マクラーレン)が82点と、上位陣は僅差の争いとなっている。中国での2戦がキャンセルとなり、代替レースの開催が選手権にも大きな影響を及ぼしそうだ。