NASCAR SPRINT CUP SERIES
第4戦 Food City 500
開催日:3月18日

“トヨタ カムリ”が3-4-5フィニッシュ

 3月18日(日)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第4戦「Food City 500」が開催された。
 ブリストルは、1周わずか0.533マイル(約860m)のショートオーバル。このコースはカイル・ブッシュが得意としており、スプリント・カップ・シリーズでは通算5勝。2010年8月には、同一週末のトップ3カテゴリーを完全制覇。昨年の第4戦でも勝利を挙げている。また、昨年8月のブリストル戦では、マーティン・トゥルークス・Jr.が2位に入っている。

 16日(金)午後3時40分から予選が行われ、ジョーイ・ロガーノが9番手、Ky.ブッシュが13番手。トゥルークス・Jr.とクリント・ボウヤーが15、16番手につけ、12台の“トヨタ カムリ”が決勝へと進んだ。

 18日(日)午後1時17分に0.533マイルショートオーバルを500周(266.5マイル:約430km)して競われる決勝レースがスタート。
 スタート直後はKy.ブッシュがロガーノの前に出てトップ10圏内を伺う状態だったが、24周目、他車のスピンを引き金に発生した多重クラッシュが発生、その後方にいたKy.ブッシュは避けきれずに突っ込み、車両前部を大破。ガレージでの長い修復を余儀なくされてしまった。
 これにより発生したイエローコーションは、そのままコンペティション・コーション(主催者により予定されていたコーション)となり、コース上の清掃が終わった40周目にピットオープン。ここで多くの車両がピットへ向かうも、コース上に残ったトゥルークス・Jr.と、25番手グリッドから今季スプリント・カップ・シリーズ初出場となったブライアン・ヴィッカーズがそれぞれ2位、4位へと順位を上げて再スタートとなった。
 好スタートでトゥルークス・Jr.とチームメイト同士の2位争いを展開したヴィッカーズは、56周目にトゥルークス・Jr.をかわすと、首位を猛追。ショートオーバルならではの、周回遅れによるコース上の混雑をくぐり抜け、95周目についにトップに立った。
 116周目にこの日2度目のイエローコーションとなり、全車ピットイン。ここでも首位を守ったヴィッカーズは、再スタート後も首位を快走した。
 その後はなかなかイエローコーションが出ず、レースが折り返しとなる250周前後から各車グリーン下でピットイン。最後までピットインを粘ったヴィッカーズだったが、263周目についにピットへ。それまで15位前後を走行していたハムリンは、ここで痛恨のピット作業ミスに見舞われ、2周遅れと大きく後退してしまった。
 全車がグリーンピットを終えた時点で、ボウヤーが5位、ヴィッカーズが7位、トゥルークス・Jr.が12位で後半戦へ突入。
 340周目にデイビッド・ストレミーが壁にヒットし、3度目のイエローコーション。これで各車ピットへ向かうが、最後まで走り切れるかどうかはぎりぎりの周回。再スタートしてまもない359周目にもイエローコーションが出されると、トゥルークス・Jr.だけはピットへ。3位、6位につけるボウヤーとヴィッカーズはコース上に残り、燃料をセーブして最後まで走りきる作戦に出た。
 再スタート後は、この日好調なヴィッカーズがボウヤーに続く4位に浮上。ピットで燃料を入れ、タイヤを4本交換したトゥルークス・Jr.も、12位からチームメイト2台に続く5位までポジションアップ。
 478周目にこの日6度目のイエローコーション。ここで、3位につけていたボウヤーは給油とタイヤ2本交換のためにピットへ。上位2台とトゥルークス・Jr.、ヴィッカーズはコース上に残り、ボウヤーは5位に後退。
 残り16周での再スタートが切られると、タイヤが比較的新しいトゥルークス・Jr.が上位2台を追ったが、惜しくも届かず、3位でチェッカー。ボウヤーとヴィッカーズがこれに続き、“トヨタ カムリ”は3-4-5位フィニッシュを果たした。  ハンドリングに苦しんだロガーノは16位、ハムリンが20位。長い修復のあとレースに復帰したKy.ブッシュは32位でレースを終えた。

 次戦第5戦は3月25日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイで行われる。

ドライバー マーティン・トゥルークス・Jr.:
「チームの3台が全てトップ5入りでき、チームにとって素晴らしい一日になった。クルー全員を誇りに思う。昨年からのここ10-15戦で、我々は着実に進歩し、多くの自信を得た。私自身の今日のレースは、中盤若干順位を落とすなど、アップダウンが激しかったが、諦めず戦い続け、最後は戦略が上手く行った。次戦フォンタナではヴィクトリーレーンを狙っていく。我々は勝利に近づいている」

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