F1パワーユニットマニュファクチャラー4社が、カスタマーチームに対する価格引き下げのための対策案について大筋で合意したとSky Sportsが伝えた。4社は15日までにFIAに提案を提出しなければならない。

 2014年にF1エンジンレギュレーションが変更されてハイブリッド・パワーユニットが導入され、カスタマーチームが負担するエンジン費用が大幅に上がった。これを懸念したFIAは価格制限の設定、安価な別仕様のエンジンの導入を試みたが、マニュファクチャラー側の同意が得られなかった。しかしマニュファクチャラーは対策を講じることに同意、解決案は1月15日までに提出しなければならず、その内容によってはFIAは2017年のインディペンデントエンジン導入について再検討すると示唆している。

 FIAは、2017年あるいは2018年に、より安価で、技術的にシンプルで、大きなサウンドをもたらすエンジンを導入することを望んでいる。

 Sky Sportsによると、この数週間、メルセデス、フェラーリ、ルノー、ホンダはFIAと何度か協議を行ってきたが、マニュファクチャラー側は基本的には現在のハイブリッドシステムを維持したい考えで、革新的な変更が提示されることはなさそうだという。

 しかしインディペンデントエンジン案が再検討されるのを避けるため、マニュファクチャラーはカスタマーチームに科す価格を大幅に引き下げようとしている。

 BBCは、現在カスタマーチームはパワーユニットのために年間1,800~2,300万ユーロ(約23億~29億円)を負担しているが、これを2018年には1,000万ユーロ(約12億8.000万円)に削減することが目標とされていると伝えた。
 Sky Sportsは、メーカー側は約1,200万ユーロ(約15億円)への削減を検討していると報じている。そのために1シーズンあたりの基数制限をさらに厳しくし、パーツの標準化(さらなる競争力を引き出す可能性があるパーツを除く)が検討されているという。

 12月にMotorsport.comは、1シーズン1ドライバーあたりの基数制限を3基に減らし、パワーユニットの一部のパーツは凍結、スタンダードパーツも導入するという案が検討されていると伝えていた。

 一方で、昨年末の世界モータースポーツ評議会会合において、FIA会長ジャン・トッドと商業面のボス、バーニー・エクレストンに、パワーユニットの問題に関する勧告と決断を行う権限が与えられ、ふたりは1月31日までに結論を固める予定となっている。
 以前からエクレストンは現在のハイブリッドエンジンを排除したがっているため、規則の根本的な変更を提案するかもしれない。

「新しいエンジンを導入し、皆が同じものを使うというレギュレーションを導入しようとしている」とエクレストンは昨年末にSky Sports Newsに対してコメントした。
「必要性がなければ、チームごとに違うエンジンを使うという状況は望ましくない」

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