全日本選手権スーパーフォーミュラの公式合同テストは20日、富士スピードウェイで2日目のテストが行われ、雨の中で中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)がトップタイムをマーク。アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)が続いた。
19日から富士スピードウェイで行われているスーパーフォーミュラの公式テストだが、2日目を迎えた富士は雨。前日車両火災に見舞われた中山友貴(TEAM無限)の車両をのぞく18台がウエットコンディションの中でコースインしたが、気温、路面温度7度という状況での走行となった。
序盤は国本雄資(P.MU/cerumo・INGING)、チームメイトの石浦宏明らが積極的に周回を重ねていくが、途中ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)がダンロップコーナーでスピンしストップ。この日最初の赤旗となる。
その後、赤旗再開後は雨脚も弱まりタイムも上がっていくが、雨が止めば霧が出ることが多い富士。この日も1コーナー方面に霧が出はじめ、10時59分の時点で視界不良のため赤旗提示となる。この赤旗は11時8分に解除となるが、その後野尻智紀(DOCOMO DANDELION)が1コーナーでストップ。3度目の赤旗となった。
午前のセッション終盤に向け、各ドライバーが少しずつタイムを削っていく。ロッテラー、ジェームス・ロシター(KONDO RACING)がタイムを縮める中で、このふたりに続いていったのは元F1ドライバーのビタントニオ・リウッツィ(HP REAL RACING)。その後も各ドライバーのタイムが上がっていくかと思われたが、残り10分というところで平川亮(KYGNUS SUNOCO)が1コーナーでコースアウト。これで4度目の赤旗が提示され、そのまま午前はセッション終了となった。
午後は気温8度、路面温度9度というコンディションで14時からセッションスタート。午前に比べ雨脚が弱まってはいたが、開始17分に中山雄一(KCMG)がピットロード出口でストップすると、嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset)、ナレイン・カーティケヤン(LENOVO TEAM IMPUL)らのコースアウトと赤旗が連続。開始1時間すぎには再び霧による視界不良のため赤旗が出たほか、山本尚貴(TEAM無限)、石浦、ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO)などのコースアウトにより、合計で7回の赤旗が発生した。
終盤、各陣営ではニュータイヤを投入するものの、そこまでタイムは伸びず。最終的に午後は一貴がトップタイムとなり、ロッテラー、デュバルと続く結果に。ホンダエンジン勢の最上位はリウッツィの8番手となった。
この2日間の富士での公式テストで、シーズン開幕前のテストはすべて終了となった。迎える開幕戦は、4月12日〜13日の鈴鹿サーキット。第1回合同テストが降雪で中止になったこともあり、鈴鹿の金曜日に走行枠が設けられたが、開幕を制するのは誰になるのか、今から楽しみなところだ。