27日、初披露されたトロロッソの2014年型マシンSTR9に関し、テクニカルディレクター、ジェイムズ・キーは、ノーズコンセプトには非常に悩まされ、ロータスのような奇抜なデザインも検討したが、結局“アリクイ”型を選んだと述べた。
テクニカルディレクターのキーの指揮の下で、チーフデザイナー、ルカ・フルバトらが大幅に変更された技術規則の解釈を行い、トロロッソとして初のルノーエンジンを搭載するSTR9を生み出した。
ジェイムズ・キーは、ロータスのような“2本牙”のノーズデザインも検討したが、結局は“アリクイ”スタイルに落ち着いたことを明かした。
「(ロータスと)似たものを検討した。全く同じではないが、非常に似た路線だった」とキー。
「理論上はそのデザインにはかなり期待が持てそうだったが、実際にはいくつか不都合な点があることが分かったので、それより多少無難なデザインを選んだ」
「だが今年はシーズン中にたくさんの変更がなされることになる。ロータスのやり方が明らかに有利でありトレンドとなっていくなら、我々も再検討する」
ロータスのデザインは、ノーズが空気の流れを妨げることを可能な限り抑えることを狙ったものだ。しかし実際にはこのデザインの効果はそれほど大きくないことが分かったということか、との問いに対してキーは「そのとおり。我々はそういう感触を持った」と答えた。
「だがこのデザインに彼らの方が長く取り組んできているのは明らかであり、彼らは解決法を見出したのかもしれない」
キーは、新レギュレーションによってノーズのコンセプトをいくつかの選択肢から選ぶことになったが、決断は難しかったと述べた。
フロントウイングは空気の流れに影響を与えるため、ノーズコンセプトは空力デザインのプロセスにおいて比較的初期の段階で決定しなければならなかった。
近年ではノーズはできるだけ高い位置に置き、マシンの下への空気の流れを最大限にするのが主流だった。
「時間的にあまり余裕がなかった」とキーはノーズコンセプトの決定に関して語った。
「ノーズデザインは(マシンの)その他の部分の哲学を大きく決定づけるため、ある程度の段階で決定しなければならないのだ」
「今週は、いくつか興味深いデザインが見られた。フェラーリは全く異なるデザインを採用している」
「我々にとってはこれが論理的な選択だった。基本的にハイノーズがアドバンテージになるからだ」