ユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ(USCC)を運営するIMSAは、今月12日に行われる第3戦ロングビーチを前に、開幕2戦で浮上した課題を解決するべくレース進行上の規定を一部見直すことを明らかにした。

 アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)とグランダム・シリーズの統合により今年からスタートしたUSCCは、1月のデイトナ24時間で開幕を迎え、先月には第2戦のセブリング12時間が開催。今月12日には第3戦のロングビーチ戦が行われる。ただ、セブリング12時間ではレースの約半分がセーフティカーランとなってしまったほか、ペナルティを下す車両を誤るなどのミスも発生。批判の声も上がっていた。

 こうしたことを受けてIMSAは、セーフティーカーの運用ルールをやコース上の監視体制などを見直すことを明らかにした。

 現在USCCでは、クラス首位のマシンがイエローコーション中にピットストップを行った際、ラップダウンとなっている車両がステイアウトし、ラップバックをすることができる“ラップダウン・ウェーブバイ”というシステムが採用されているが、この適用が制限されることになった。

 新たな規定では、100分間のロングビーチ戦のような、レース時間が2時間30分未満のレースではこの制度は使用されないことに。また、2時間30分以上6時間未満のレースでは、スタートから60分以降の時間帯で、90分間と期間を定めて一度だけ適用されることになる。なお、いずれのレースにおいても、レース終了前30分間は適用されない。

 加えてIMSAは、“デブリイエロー”とも言われる、ピットレーンをクローズに保ったままの短期間のイエローコーションを使用するように努めるとしている。セブリング12時間では、このレース最後となった11回目のイエローコーションの際、原因となったストップ車両はすぐに回収されたものの、セーフティカーランが30分以上も続くこととなってしまっていた。

 また、セブリング12時間では、マシンのオンボード映像に基づいて下されたペナルティに関するトラブルも発生。GTLMクラスを戦うポルシェ・ノースアメリカの912号車ポルシェ911 RSRに科せられるはずだったペナルティが、GTDクラスを戦うアレックス・ジョブ・レーシングの22号車ポルシェ911 GTアメリカに誤って下されてしまった。
 さらに、現行のルールでは、22号車に下された80秒間のストップ・アンド・ゴー・ペナルティを救済する方法がないという問題もあった。

 IMSAは、こうしたトラブルを防ぐため、車載映像には明確にカーナンバーを示すことを規定するとともに、映像のHD化や、レースディレクターを補助するためのドライバーアドバイザーを現在のふたりから3人へ増員するといった対応をとるとしている。

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