今季からスタートするWEC世界耐久選手権。ひさびさのスポーツカー耐久レースの世界選手権だけに話題も満載のはず……。ということで、現地からレース結果とは直接関係がないトピックスをピックアップしてお届け。第4回目はスパから、ちょっと気になるLMP用エンジンの写真をお届け。
(4)WECのLMP用エンジン、見たくないですか?
2011年からトヨタがフォーミュラ・ニッポンやスーパーGTで使用されていたRV8Kエンジンを転用し、レベリオン・レーシングのローラに搭載。また、ニッサンも昨年からスーパーGTで使用されていたVK45DEエンジンをLMP2用に供給し大活躍をみせるなど、ここ数年のスポーツカー界では日本メーカーのエンジンが活躍している。
また、アメリカのホンダ・パフォーマンス・デベロップメントが開発したマシンであるLMP1のHPD ARX-03a、LMP2のHPD ARX-03bも、当然ながらホンダエンジンが搭載されている。
LMPカーはツーリングカーやGTよりもエンジンを見やすいが、これまであまりエンジンの写真が出ていなかったのも事実。スパで日本メーカーのエンジンを中心に撮影してみた。
※写真はクリックすると拡大します。
(1)トヨタRV8K-LM
フォーミュラ・ニッポンやGTでも使用されている実績十分の3.4リッターエンジン。スポーツカーではドイツのトヨタ・モータースポーツGmbHを通じて、レベリオン・レーシングがローラに搭載している。
(2)ホンダHPD LM-V8
インディカー用の3.4リッターV8エンジンをベースに、アキュラ時代から使用されているエンジン。日本の研究所の手が入っていない初めてのホンダレーシングエンジンと言われている。マシンにはホンダのロゴは大きくは入っていないが、エンジンカバーには大きくロゴが入っている。
(3)ニッサンVK45DE
スーパーGT500クラスで2009年までGT-Rに搭載されていた4.5リッターエンジン。その性能と信頼性を武器に2011年からLMP2クラスに登場し、ヨーロッパのLMS、ル・マン24時間、ILMCと多くの栄冠をもたらした。今季は搭載チームを増やしている。オレカやザイテック、ローラなど多数のシャシーに搭載可能だ。
(4)ホンダHR 28TT V6
LMP2クラスのHPD ARX-03bに搭載されている2.8リッターV6ツインターボエンジン。もちろん他のシャシーにも搭載可能となっている。WECではスターワークス・モータースポーツが使用中。
(5)ロータスV8
今季から、HRT F1チームにも携わっていたコデワ・レーシングがロータスのバッジのもとに、ローラ・シャシーで参戦を開始。ロータスV8エンジンを搭載するが、このエンジンはBMWのV8をエンジン・デベロップメント社がチューンしたものとなっている。