世界ラリー選手権(WRC)第11戦ツール・ド・コルスは4日、SS7〜9の最終デイ3が行われ、ヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が今シーズン3勝目を挙げた。
ラトバラの2秒リードで迎えた最終日のデイ3は、ファイナルステージのSS9に設定されたパワーステージを含む3本のSSで争われたが、最後は総合首位スタートのラトバラが地力の差で、WRC初優勝を狙ったエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタRS WRC)を振り切った。
この日最初のSS7では走行ルートがかなり湿っていたため、ラトバラもミシュランのソフトコンパウンドに自信を持てなかった。しかしラトバラは、トップタイムのセバスチャン・オジェ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)から5.6秒差の2番手タイムでステージをまとめあげると、優勝争いを繰り広げる総合2番手のエバンスは6番手タイムに終わり、両者の差は17.6秒まで拡がった。
ラトバラは、続くSS8でもエバンスより15秒以上速いタイムで自らのリードタイムを32.7秒とすると、最終ステージのSS9も3番手タイムでフィニッシュ。最終的には43秒のリードを築き、今シーズン3勝目を手に入れた。
一方、最後に失速したエバンスは、デイ2終了時で29秒差を築いていた総合3番手のミケルセン(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)に9.8秒差まで詰め寄られ、最終ステージも9番手タイムに終わったが、かろうじて3.2秒差で逃げ切ることに成功。念願のWRC初優勝こそならなかったが、王者フォルクスワーゲン相手に善戦して2位を手にした。
なお、パワーステージではセバスチャン・オジェがトップタイムをマーク。2番手にロバート・クビカ、3番手ラトバラとなっている。