世界ラリー選手権(WRC)第3戦メキシコは5日、SS11~19のデイ3が行われ、総合首位のヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)がリードを1分35秒7まで拡大した。

 今季開幕2戦はクラッシュなどがあり、未だノーポイントのラトバラは出走順が後方であることのアドバンテージを最大限に活用し、SS11~16までの6SSでトップタイムをマークする圧倒的な走りを披露。前日に築いた32秒というギャップに60秒以上のマージンを上積みした。しかし、デイ4は出走順が変更されるほか、WRCに30年ぶりに復活した80キロのロングステージが行われるため、勝利に向けて盤石とは言えそうにない。

 総合2番手のセバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)は第1走者ということもあり苦戦を強いられているものの、デイ3終盤のSS18、SS19でトップタイムをマークし、王者の意地を見せた。オジエから1分以上遅れた総合3番手にはダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)がつけている。

 VW勢の2台が優勝争いを繰り広げている一方、残る1台のアンドレアス・ミケルセンには不運に見舞われた。総合4番手で挑んだSS15で、ミケルセンはオジエを上回るペースで走行していたが、直後にコースオフ。幸いドライバーたちに大きな怪我などはなかったものの、マシンをコースへ戻すことができず、リタイアすることとなった。ミケルセンはラリー2規定により、明日のデイ4には復帰するものとみられている。

 ミケルセンのリタイアにより、ここまでノートラブルで走行を続けているマッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタRS WRC)が総合4番手に浮上。総合5番手はSS12でマシンにダメージを負ったヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)となっている。前日、SS4でステージリタイアしたティエリー・ヌービルは、この日もSS12で激しいクラッシュを演じリタイア。マシンは激しいダメージを負ったほか、ヌービルとコドライバーのニコラス・ギルソウルは病院へ搬送されたものの、大事には至らなかった。

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