WTCC世界ツーリングカー選手権第4ラウンドは5日、ハンガロリンクで決勝レース1、レース2が開催され、レース1はイバン・ミューラー(シボレー・クルーズ)が、レース2はロバート・ハフ(セアト・レオンWTCC)が優勝を飾った。
地元ハンガリーのスター、ノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)の人気もあり、この日も大観衆が詰めかけたハンガロリンク。決勝前のウォームアップではそのミケリスがトップタイムを叩きだし、決勝に向けて期待を高めた。
しかし、迎えたスタートでは、ポールポジションからスタートしたミューラーが、2番手スタートのミケリスに対しスキをみせず、ガッチリと首位をキープ。ミケリス、ガブリエル・タルキーニ(ホンダ・シビックWTCC)と続くが、その後方でティアゴ・モンテイロ(ホンダ・シビックWTCC)が接触、スピンを喫し、後方は大混乱となる。
この接触の影響を受けたモンテイロは、いったんコースに戻るも、翌周接触の影響で1コーナーでコースアウト、ガードレールにクラッシュしてしまう。レースはその後、ミケリス、タルキーニというシビック2台がミューラーを追う展開となったが、ミューラーは首位をしっかりと守りきり、レース1を制することとなった。
続く決勝レース2。モンテイロ車はレース1のクラッシュの影響でピットスタートを喫するが、ホンダレーシング・チームJASはさらにアクシデントに見舞われる。スタート直後、2番手集団にいたタルキーニが、はじき出される形でターン3でスピン、アウト側のガードレールに激しくクラッシュしてしまう。
コースにはじき出されたタルキーニのシビックは、さらにフランツ・エングストラー(BMW320TC)と接触。このクラッシュによってセーフティカーが出され、タルキーニは病院へ搬送。首の痛みにより、一晩入院することになった。
この時点でリードを奪っていたのはメヘディ・ベナーニ(BMW320TC)だったが、リスタートでトップを奪ったのはハフ。そのままレースをリードした12年王者のハフは今季初勝利を飾り、オールインクルーシブ・ミュニッヒにWTCC初勝利をもたらした。2位はベナーニ、3位はアレックス・マクドゥエル(シボレー・クルーズ)が入った。