WTCC世界ツーリングカー選手権第3ラウンドはイタリア・モンツァで決勝レース1・レース2が行われ、予選でポールポジションを獲得したロバート・ハフ(シボレー・クルーズ)がレース1、2ともイバン・ミューラー(シボレー・クルーズ)を下し優勝。週末を完全制圧した。
予選から強力なパフォーマンスをみせつけたシボレーワークス勢は、決勝でもその強さをみせたが、レース1はシボレー勢同士の白熱のバトルとなった。スタートではハフがトップへ1コーナーに向かいリードを奪うも、1周目のパラボリカではミューラー、アラン・メニュの3台がダンゴ状態に。その後もハフ、ミューラー、メニュの3台は接近戦を展開し、6周目にはトップのハフと2番手につけていたメニュが接触する場面も。
さらに、メニュと3番手ミューラーはファイナルラップのレズモで同時に飛び込み、2台はクラッシュ。メニュはバリアに突っ込みリタイアとなってしまった。ミューラーはこの一件により、2戦の執行猶予つき10グリッドダウンのペナルティが課されている。
一方、トップのハフはリードを守りきり優勝。2位にミューラー、メニュがリタイアしたことで3位はノルベルト・ミケリス(BMW320TC)となった。
続くレース2では、メニュが後方からのスタートとなり、トップ争いはハフvsミューラーの戦いとなる。レース2はポールポジションにティアゴ・モンテイロ(セアト・レオンTDI)がつけていたが、スタートで失敗。2番手スタートのハフがトップに浮上する。モンテイロは1周目にミューラーにかわされ、ハフvsミューラーのバトルがスタートした。
2台のバトルは毎周展開され、常にテール・トゥ・ノーズの状態となっていたが、最終的にハフがミューラーを0.242秒差で振り切りトップでチェッカー。予選、レース1、レース2と完全制圧を果たすことに。3位には激しいバトルを勝ち抜いたクリスチャン・ポウルセン(BMW320TC)が入った。
連勝を飾ったハフは「今日の結果にはそれは満足しているよ。両方のレースで勝つことができるなんて最高だよね。チャンピオンシップを考えると、こうして毎レースポイントを積み重ねていくことは本当に大事なことだ」と語っている。
日本人初のWTCCフルタイム参戦を続ける谷口行規(シボレー・クルーズ)はレース1で13位、レース2で11位でフィニッシュした。