マクラーレンのジェンソン・バトンは、2014年F1の規則変更はあまりに大きいため、MP4-29を理解し、優れたマシンにするには地道な努力が必要であると語った。

 MP4-29発表の際のインタビューにおいて、今季F1のテクニカルレギュレーションにおける多数の変化に対応するのは難しいかと聞かれたバトンは、次のように答えた。

「それもF1ドライバーの仕事だよ。僕はキャリアの中で常に異なる仕様のマシンに乗り換えてきた。V10、V8、グルーブドタイヤ、スリックタイヤ、KERS、DRS、トラクションコントロール、それがないマシン、レース中の給油、レース中の給油なし……そういったものを経験して今も僕はここにいる」

「もちろん適応にある程度の時間をかけるが、僕のドライブの仕方からしていつもスムーズに移行できるんだ。ドライバーとしてわくわくする時期だよ」

 どのチームも新しいマシンの理解には時間がかかり、予想がつかないシーズンになるだろうと、バトンは述べている。

「F1に関わるすべての人間が全く予想がつかない状態に置かれていると思う」
「最初のテストを終えた段階でこの新しいフォーミュラを理解したと確信できる者はひとりもいないだろう。エンジニアやデザイナーたちが情報を集め、マシンやパワーユニットの挙動を理解するなかで、少しずつベールをはがしていくという感じになるだろうね。テストと序盤戦の中で徐々に改良されていくだろう」

「このフォーミュラは、ひとつのチームがすべてをうまくやり、早々にアドバンテージを確立したと確信を持つには、あまりにも大がかりで複雑だ。その状態に達するには、根気よく、少しずつ前に進まなければならない」

 2013年にマクラーレンは不振に陥り、一度も表彰台を獲得できず、ランキング5位に終わった。バトンは、今年はトップ争いに復帰したいと語っている。

 2014年の目標はと聞かれ、バトンは「もちろんトップに復帰したい」と答えた。
「2013年よりもいいシーズンを送りたいね。でも今の段階では正確な予想をするのはかなり難しい。非常に大きな変化があり、それが序列に大きな影響を与えるからね。だから状況を見守るしかないよ」

「冬のテスト期間をスムーズに有意義に過ごすことを目指さなければならない。新しいフォーミュラと自分たちの新車についてあらゆることを学びたいと思っている。シーズン序盤のフライアウェイに向かうころにある程度自分たちのパッケージに満足できる状態になりたいね」

「この後の数カ月を楽に過ごせると考える者はいないと思う。僕らは常に進歩し、積極的に学ぶことを心がける必要がある」

 

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