ネルソン・ピケは、2010年にF1に復帰することを諦め、NASCARに転向する決心をしたことを明らかにした。
自らのシートを確保するために2008年シンガポールGPで故意にクラッシュをしたピケは、1年後にルノーを解雇された後にそれを告白、司法取引で罰を免れた。その後、F1シート獲得を目指したピケだが、結局2010年に参戦する13チームのいずれとも契約を結べず、今年の参戦は諦めることとなった。ピケは昨年NASCARキャンピング・ワールドトラック・シリーズのレッドホース・レーシングでトヨタ・タンドラのテストを行っており、今年はNASCARに参戦する決断を下した。
「この数カ月、今年の自分の選択肢について慎重に検討を重ねてきた」とピケは自身のウェブサイトに記している。
「自分でひとつの道を選ばなければならなかったが、それは難しい決断だった。F1で成功を収めるというのが昔からの目標だった。でも幸せは野心と同じぐらい大事なことだと気付いた。F1での最初の18カ月は思ったようにいかなかった。僕は別のことに集中し、アメリカで活動することを決めた」
「NASCARは大きなチャレンジになる。これまで、いきなりNASCARに参戦して勝った者はいない。究極のチャレンジだ。近いうちにもっと詳しいプランをお知らせする予定だ」
ピケは、NASCARのどのシリーズに参戦するのかは今のところ明らかにしていない。また、今の目標の中にはル・マン24時間の勝利も含まれていると述べている。