イギリスのストラッカ・レーシングと日本の童夢は26日、ともにプレスリリースを発行し、ストラッカと童夢が長期的なパートナーシップを締結し、LMP2用レーシングカー童夢S103の開発、販売、レース活動において協力体制をとると明らかにした。
ドライバーでもあり、チームの創設者でもあるニック・レベンティスが率いるイギリスのストラッカ・レーシングは、2008年からル・マンを中心としたスポーツカーレースに参戦を続けており、2010年にはHPD ARX-01cでル・マン24時間のLMP2クラスを制覇。その後もHPDシャシーでLMP1でも活動していた。
そんなストラッカは、今季のル・マン24時間レースに参戦した後、「2014年に向けたエキサイティングなプログラムのため」にWECでの活動を休止。来季の活動に向けた情報が待たれていたが、26日、日本の誇るレーシングカーコンストラクターである童夢とのコラボというニュースが発表された。
長年多くのレーシングカーを開発し、近年は童夢S102でそのスピードをみせつけた童夢は、2014年に向けすでにS103の開発を進めていることを明らかにしていたが、今回ストラッカ・レーシングとコラボレーションすることにより、今後長期的な展望の下、それぞれレーシングカーコンストラクターとレーシングチームという役割を分担しつつ相乗効果を発揮していくべく合意。S103の開発、販売、レース活動において協力体制をとるという。
2014年に向け童夢とストラッカ・レーシングは、新開発のS103(LMP2)に、現在LMP2で最も信頼されているエンジンであるニッサンVK45DEを搭載、来季のWEC世界耐久選手権にシリーズ参戦する予定で、現在選考委員会の承認を待っているところだという。
「ストラッカはスポーツカーレーシングにおいて成功を収めて来た。童夢とのパートナーシップは、ストラッカが世界的なモータースポーツブランドになるために重要かつ当然のステップであると考える」と語るのは、チームオーナーのレベンティス。
また、スポーツカーレースの本場であるヨーロッパにおいて重要な拠点を確保することになった童夢の鮒子田寛社長は「我々はストラッカ・レーシングと組むことを嬉しく思っています」と語る。
「このパートナーシップにより、我々は最新鋭のS103を製作し、世界中のサーキットでレースすることができます。ストラッカのル・マンにおける結果や、LMSとWECのパフォーマンスも我々の印象に残っており、そこに我々のスポーツカーレースにおける経験が加われば、車両の性能を最大限に引き出すことができるでしょう」
「我々はストラッカ・童夢S103が、競争力があって、望ましいコストキャップに収まるLMP2レースカーになることを確信しています」