ドイツのタブロイド新聞『Bild』12月22日の朝刊一面に『シューミーをめぐる大騒動』と大きな見出しが掲載された。ドイツではミハエル・シューマッハーの現状について再び報道が過熱し、問題となっている。
2013年12月29日、家族とフランスのメリベルでスキーを楽しんでいたシューマッハーは運悪く転倒。頭部を強打してヘリコプターによって救急輸送され、長期に渡って生死をさまよった。その後スイスのローザンヌ病院へ入院、リハビリをこなしたあと、現在はジュネーブ湖畔のグラントという町にある自宅で療養している。
事の発端は『Bild』のライバルにあたるタブロイド誌『Bunte』が、最新号に「シューマッハーが再び歩けるようになった」という記事を掲載したこと。それに対して『Bild』はシューマッハーの広報担当へ直接インタビューを行い、『Bunte』の記事が誤りであると反論した。
『Bild』は15年来シューマッハーの専属マネージャーと家族の執事的な業務をこなしているサビーネ・ケームさんに、『Bunte』の記事に対して直撃。ケーム女史は「このような憶測での報道は無責任にもほどがある」と怒りを露わにし、重症を負ったシューマッハーと彼のプライベートについては静観が大切だと力説した。
「このようなデマに対して多くの人々が過剰に反応し、真剣に信じてしまうことに失望している。また、シューマッハーの現状については、ごくわずかずつだが快方に向けて確実に前進している」と短いながら、ミハエルの状況について語った。
『Bunte』に掲載された記事はドイツを中心にSNS経由で拡散していたが、今回そのデマを『Bild』が暴くかたちとなった。いずれにせよ、世界中のファンが心待ちにするシューマッハーの回復については、正確な情報を望むばかりだ。