2009年F1第12戦ベルギーGPの初日フリープラクティスが終了し、1回目のトップ、ヤルノ・トゥルーリや2回目のトップ、ルイス・ハミルトンをはじめ、各ドライバーが、それぞれの1日について語った。
2009年F1第12戦ベルギーGP金曜日ドライバーズコメント
1 ルイス・ハミルトン（マクラーレン） フリー走行1＝20位／2＝1位
予想していたより満足な結果となった。他のチームのマシンに比べ十分なダウンフォースがなかったので、特に中間セクターでは思うようなスピードが出なかった。でもありがたいことに僕らにはKERSがあり、第1と第3セクターではそれがアドバンテージになる。今日はマシンは決してファンタスティックな状態ではなかった。セッティングのために1回のセッションしか使っていないので、今夜いくつか変更をしなければならない。とはいっても、マシンはトルコやシルバーストンに比べて飛躍的に進歩しているし、十分コンペティティブだと思う。これは重要なことだし、今の状況に不満ではないよ。
2 ヘイキ・コバライネン（マクラーレン） フリー走行1＝8位／2＝12位
僕らのマシンは高速コーナーよりも低速コーナーに合っていると思う。つまり、最速のマシンに比べて高速コーナーでまだタイムをロスしていると思うんだ。でも、このエリアでマシンはかなりよくなっているし、ドライブしていてポジティブな感触が得られており、いい感じだと思う。トップ争いができる位置に戻れているし、この状態にはすごく勇気づけられる。レースに向けて力強い戦略を用意できるよう作業している。明日の予選ではいいグリッドを獲得するための戦いができるだろう。
3 ルカ・バドエル（フェラーリ） フリー走行1＝10位／2＝20位
午前中のウエットでは自分のパフォーマンスにはまずまず満足できた。もちろん、マシンの理解度を深めるためにもすべての時間をドライコンディションで走行できれば良かったけどね。午後に入ってセットアップに変更を加えたが、自分のドライビングスタイルに合った理想的なセッティングをまだ見つけ出せず、すべてのコーナーでアタックできるほどマシンに良い感触を得られていない。明日の午前中にまだ走行できる時間は残されている。予選に向けての目標はとてもシンプル。Q1を通過することだ。
4 キミ・ライコネン（フェラーリ） フリー走行1＝7位／2＝3位
今日の内容には満足しているし、全体的な感触はポジティブだ。マシンにはスピードがありそうだが、もちろん、まだ金曜日だし、ライバルと比べて自分たちのポジションがどのあたりななのかははっきりとは分からない。今日は技術的な問題をいくつか抱えていたが、予定していたプログラムを消化するのに大きな影響はなかった。
5 ロバート・クビカ（BMWザウバー） フリー走行1＝9位／2＝8位
今日はコンディションがかなり変わりやすかった。ドライタイヤで最初のセッションをスタートさせたが、雨がすぐに降り出して、結局ドライタイヤでは1回しか計測ラップを走行できなかった。この天候を利用して、雨の際にマシンがどのように反応するか見るためにフルウエットタイヤを履いて何周か走行できたのは良かったけどね。そのため、2回目のプラクティス走行であらゆることをやらなければならなくなり、その中でタイヤの評価とセットアップの作業を行った。多くのことをものすごくタイトなプログラムの中で詰め込むように行うことは非常に難しかった。たった1回の走行中に、いくつもの評価する作業を同時に行う必要さえあったんだ。それと、僕らはいくつか新しいパーツも投入している。
6 ニック・ハイドフェルド（BMWザウバー） フリー走行1＝14位／2＝16位
順調だったよ。最初のセッションは雨でプログラムの進行を邪魔されはしたけどね。午後にはいつも通りタイヤコンパウンドの比較を行った。その中で、ハードコンパウンドの方が良かったことには驚かされた。
7 フェルナンド・アロンソ（ルノー） フリー走行1＝3位／2＝14位
今日はかなりの周回数を走ることができた。特に2回目のプラクティスではね。最初のプラクティスは雨に祟られたが、午後に入りタイヤの評価に集中できたし、マシンのバランスには満足できている。明日の予選は重要だ。今週末はいい結果を出したいと皆決意を固めているので、いいグリッドを獲得することが特に重要であり、そうできることを願っている。
8 ロメイン・グロージャン（ルノー） フリー走行1＝13位／2＝5位
ウエットとドライの両コンディションを体験でき、とても興味深い1日となった。スパではいつも通りのことなんだろうけどね。今回もまた、フェルナンドにはすごく助けられた。彼のデータと僕のデータを比較できたのはすごく良かったし、自分がどこを改善させないといけないのかがよく分かった。午後には2種類のタイヤのテストに集中し、30周以上も走行できた。明日に向けていい準備ができたと思う。
9 ヤルノ・トゥルーリ（トヨタ） フリー走行1＝1位／2＝7位
いい金曜日になった。もちろんマシンの性能を引き出すためにやるべきことは残っており、リヤエンドのグリップをもっと増すための作業を行う必要はあるが、全体的に今日の結果にはとても満足している。マシンからいい感触を得られているし、コンペティティブな週末になればいいね。午前中路面はウエットだったため予定していたテストをすべて行うことはできなかったが、このコンディション下でのマシンを良く理解するために何周か走ることができた。午後にはドライになり、コースはどんどんよくなっていき、タイムが上がっていった。今日はレース用の作業を主に行い、レーストリムでのセットアップを試して、日曜日に向けていいバランスを得られた。いい反応をしていると思うよ。
10 ティモ・グロック（トヨタ） フリー走行1＝18位／2＝2位
スパに戻ってくるときはいつでも、週末最初の走行は素晴らしい体験となるが、今日もまさにそうだった。素晴らしいサーキットだし、ドライバーにとってはとても走りがいのあるコースなんだ。特にコンペティティブなマシンのときはなおさらだ。午前中のウエットセッションから何かの結論を導き出すのは難しいが、午後に2番手を記録できたことはうれしく思うし、とても勇気付けられる。マシンはとてもいい感触で、それはラップタイムに表れている。まだ改善できる箇所は残されているので、予選前にそこを作業して、完璧な空力バランスを見つけられるようにトライするよ。今日の内容には満足だし、明日はどのあたりのポジションにいるのか興味深いね。
11 ハイミ・アルグエルスアリ（トロロッソ） フリー走行1＝5位／2＝9位
このコースでは、F3や他のシリーズで走っていた時にすごくコンペティティブだったし、今日も非常にうまくいったと思う。自分が安心できるコースでF1マシンをドライブできるのは素晴らしいね。マシンには徐々にいい感触が得られているし、完璧とまでは言わないが、2回のセッションを通していい感じで状態が改善されている。高速コーナーでマシンに徐々に自信が持てるようになってきており、ペースがよくなっているよ。
12 セバスチャン・ブエミ（トロロッソ） フリー走行1＝4位／2＝11位
ここは美しいサーキットだね。僕らのマシンはとても好調で、今日の内容にも満足している。周回ごとにマシンは改善していっているし、正しい方向で作業を行えている。明日の予選までははっきりしたことは分からないけれど、僕らはいいスピードで走れていると思う。2種類のタイヤに大きな違いはないが、いつもどおりオプションタイヤの方が多少スピードが出るようだ。
14 マーク・ウエーバー（レッドブル・レーシング） フリー走行1＝17位／2＝4位
今日のセッションに望めた精いっぱいのことができたと思う。スパでは天候の変化によっていつだってセッションを失うことを予想できるし、今日の朝がまさにそういった状況だった。午後に入ると一転して多くのことをこなせ、非常に有益な時間を過ごせた。常に正しい方向に進んでいたわけではないが、そこから学べることを考えると決して悪いことばかりではない。今日はまさにそんな状況だったし、今は明日に向けてすべてのことを集中しているよ。そんなに悪いスタートじゃないよ。
15 セバスチャン・ベッテル（レッドブル・レーシング） フリー走行1＝19位／2＝10位
今日は多くの走行時間を得ることができなかった。特に午前中はね。でも、実際には僕らにとってかなりいいことだったとも言える。僕のエンジンの状況からして多くの走行距離をこなせないので、難しい金曜になることは分かっていた。だから、午前中の雨はちょっとした幸運だったよ。午後のセッションではマシンは快調で、これといった問題を抱えることもなかったし、パフォーマンスには満足している。自分たちのポジションがどのあたりなのかを明日見ていく必要があるが、いい週末のスタートになったと思う。このコースはすごく好きだね。素晴らしいコーナーがあり、走るのが本当に楽しい場所なんだ。
16 ニコ・ロズベルグ（ウイリアムズ） フリー走行1＝12位／2＝19位
今日はいい1日とはならなかった。マシンのスピードが全く足りず、午前中の天候の影響でたった1回のセッションでしかいろいろなことを試すことができなかった。自分たちがどれだけ上位と離れた状態かを考えると、決して十分な時間ではなかった。いくつかの大きな変更を行い、少なからず効果はあった。でも、今夜はいろいろと考える必要がありそうだし、この状況を打破することにトライするよ。
17 中嶋一貴（ウイリアムズ） フリー走行1＝15位／2＝15位
難しい1日となってしまった。マシンのバランスは悪くはないが、変更できる他の要素からマシンのパフォーマンスをもっと引き出す必要がある。
20 エイドリアン・スーティル（フォース・インディア） フリー走行1＝16位／2＝13位
今週スパに戻ってこられて嬉しいよ。僕はここをドライブするのがすごく楽しいし、それはウエットコンディションであろうが同じなんだ。今日の内容にはすごく満足している。午後には多くの作業を行い、マシンのバランスとタイヤの作業に時間を費やした。ひどいアンダーステアを抱えてしまったが、それを理解してからはマシンはとても快適に感じられたし、いいペースで走れた。残念ながら最後のラップではトラフィックにつかまってしまい、自分たちのポテンシャルを反映したタイムにはならなかった。でも、明日に向けて自信はあるし、自分たちのパフォーマンスを維持していくよ。
21 ジャンカルロ・フィジケラ（フォース・インディア） フリー走行1＝11位／2＝6位
午後のセッション序盤はひどいアンダーステアがあったが、マシンのバランスは改善され、今日の最後のランに向けて大きく向上させられた。最後のラップはよかったし、いいタイムを記録できて満足している。アンダーステアの対策をしないとならないが、それを除けば今日はそんなに悪い1日ではなかった。明日はどのポジションにいることになるか言うのは難しいけれど、トップ15は現実的だろうし、もちろんトップ10を目指すために全力を尽くす。まあ、非常に難しいことだろうけどね。
22 ジェンソン・バトン（ブラウンGP） フリー走行1＝2位／2＝17位
午前中は、終盤のウエットコンディションでの走行を除けば多くの作業を行えずタフなセッションとなった。しかし、その経験はここではいいことと言える。スパではいつだって週末に雨が降る可能性があるからね。午後の2回目のセッションの方はかなり役に立った。何種類かのエアロパーツやダウンフォースの比較を行い、同時にタイヤの作業もできた。多くの情報を収集できたが、明らかに現時点では望んでいたスピードは出ていない。マシンのバランスを改善させるために取り組むべき箇所はいくつか残っているが、予選前にそれができる可能性はあるよ。
23 ルーベンス・バリチェロ（ブラウンGP） フリー走行1＝6位／2＝18位
今日は多くの作業を行ったが、これらは週末を良いものにしてくれるだろう。マシンのポテンシャルを完全に引き出すためにはまだやるべきことが残っているが、通常の金曜同様、ラップタイムはすべてを物語ってはいない。午前中にウエットで走行できたのは、予選や決勝で天候の変化がカギになってくる可能性を考えるとすごくよかった。先週のバレンシアほどマシンにコンペティティブな感触はないが、明日の予選で激しい戦いができるいいポジションにいられるだろう。
