メルセデスが、チーム再編の一環としてチームプリンシパルのロス・ブラウンを外すことを考えていると報じられた。メルセデス・モータースポーツの新たなボス、トト・ウォルフはこの報道を否定している。
BBCは22日、この3年F1で思うように結果を残せていないメルセデスは、体制変更を行っており、月曜に加入が発表されたウォルフがチームボスに就任する見込みであると伝えた。また、マクラーレンのテクニカルディレクター、パディ・ロウが移籍し、スポーツおよびテクニカル面の責任者を務めると予想している。
BBCは、チーム再編により、ブラウンと、チーフエグゼクティブオフィサーを務めるニック・フライのポジションがなくなるだろうと推測している。ブラウンとフライは2009年にブラウンGPでタイトルを獲得、メルセデスに買収された後もチームに残った。
BBCのF1チーフアナリストのエディ・ジョーダンは、次のようにコメントしている。
「パディ・ロウはメルセデスに加入し、ブラウンとフライは出て行くことになりそうだ。ロウは非常に高いポジションに就くことになる」
「ロウはテクニカルディレクターではなく、それよりも高い役職に就く。だがチームプリンシパルにはならない。チームプリンシパルはウォルフが務めることになるだろう。だがロウが実質的に日々のチームの運営を行う」
しかしウォルフはテレビ記者会見において、自分はそういうプランを知らず、ブラウンにはチームにとどまってもらいたいと語った。
「ある推測が持ち上がっていることは知っている。だが(実際にそういう事態になっていれば)私が知らないはずがない」
「ロスはこのチームに所属している。このトップチームの一員だ。ロスが残ることを私は望んでいる。それが今の状況だ」
「ロスの記録は素晴らしいものだ」
ウォルフはまた、ロウの加入については次のようにコメントした。
「パディ・ロウはマクラーレンで20年を過ごし、パドックでも広く認められた人物だ」
「この話は新聞で読んだ。今私に言えるのはそれだけだ」
「F1では、誰がどこに加入するとか、しないとか、人事に関する推測がたくさん流れる。今の時点で私が話せることは何もない」
一方ウォルフは、チーフエグゼクティブのニック・フライに関し「チームは状況を見ている」と述べ、彼のポジションを変更する可能性はあると示唆した。ただし全体的な体制変更を行う前に、現在のチームのことをよく知る必要があると、ウォルフは述べている。
ロウとメルセデスはまだ正式な契約を結んではいないとみられている。
BBCは、ロウが一般的に6カ月にわたる「ガーデニング休暇」を取る間、ウォルフはロス・ブラウンを残したい考えだが、ブラウンはそれは望まないだろうとして、メルセデスがこの状況をどう解決するのか不明だと記している。