豊田章男TGR-WRT会長の“指令”どおり、日本での忘れ物を取り戻したトヨタ勢の後ろではヒョンデ・シェル・モビスWRTのエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合4位でフィニッシュ。SS2でのクラッシュ後、怒涛の追い上げを見せていた勝田に対するマージンを徐々に失っていたもののデイ4の最後には日本人ドライバーを引き離して順位を守った。
その勝田はマシンにダメージを負ったその日から2日続けてのの3ステージ連続ベストなど、都合9つのステージ(救済タイムが与えられたSS9を含めると10本)でベストタイムを記録する“鬼神の走り”で一時33番手まで落ちた総合順位を5番手まで押し上げたが、前述のとおり4位にはあと一歩届かず。ラッピとのタイム差は20秒だった。なお勝田は、最終パワーステージでは4番手タイムを記録し、ボーナスポイント2点を追加で獲得している。
Mスポーツ・フォードWRTでの“ラストラン”となったオット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1)は、デイ4の午前中に勝田に逆転を許したあと18秒離されて総合6位に。7位には前戦CERで自身2度目のWRC2タイトル獲得を決めたアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRSラリー2)が入った。
同クラス2位は「藤原とうふ店(自家用)」の文字をリヤハッチに掲げたマシンをドライブしたニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアRSラリー2)。クラス3位となったカエタン・カエタノビッチ(シュコダ・ファビアRSラリー2)はWRC2チャレンジャークラスのタイトルをこの最終戦で決めている。トップ10リザルトの最後には2020年の全日本ラリー選手権チャンピオンである新井大輝(プジョー208ラリー4)が入っている。

