勝田の成長を感じているのはラトバラ代表だけではない。6連覇を含む通算8度のシリーズチャンピオンであるオジエの目にも、彼の成長ぶりは印象的に映ったようだ。

 オジエは体制発表後のトークセッションで「正直に言って非常に感心している」と述べた。

「タカのこの成長ぶりいうのは、この数日間でハイライトも見ることができたと思うが、ラリージャパンでは本当にその力を見せつけたと思う。彼は期待以上の成果を出したよ」

「本当にラリージャパンのベストパフォーマーだったと思う。ほとんどのステージで彼がトップタイムだったので、その成長をぶりには感心した」

 2024年もトヨタからパートタイム参戦を続けるオジエは、チーム残留の理由のひとつに居心地の良さを挙げている。ヘルメットを被ればお互いにライバルとなるものの、サービスパークに戻ればすべての情報をチームメイトと共有し、チームを強くするために全員が協力するTGR-WRTの家族的な雰囲気を気に入っていると語った。

 また来月40歳となるフランス人は、勝田の人間性を評価しており彼をつい「助けたくなってしまう」と語ったうえで、今後もサポートしていきたいと続けた。

「今夜このチームの家族的な雰囲気についての話をしたが、そういった人としての面というのは非常に大事だと思っている」とオジエ。

「お互いに助け合う、というそんな家族的な雰囲気と時間がこのチームには本当にあるんだ。そしてタカに関しては、つねにすごくいいチームメンバーだ。一緒に働きやすいチームメイトだね」

「彼はとても強いコミットメントをこのプログラムに持ってきてくれたし、すごく自然な形で彼を助けたくなってしまうんだ」

「タカがもっと良くなるためにぜひ、今後もサポートしていきたい。僕自身も彼の成長を助けることができたのであればすごくハッピーだ。これからも期待している」

 ラリージャパン2023を制したエルフィン・エバンスとレギュラー昇格の勝田がフル参戦、世界王者経験者のオジエとロバンペラがシェアシートでパートタイム参戦となる2024年シーズンは、1月25~28日に行われる伝統の『ラリー・モンテカルロ』で開幕を迎える予定だ。

2021年限りでフルタイムドライバーを引退したセバスチャン・オジエ。今年12月に40歳となる8冠王者は2024年もパートタイムでWRCに参戦する
2021年限りでフルタイムドライバーを引退したセバスチャン・オジエ。今年12月に40歳となる8冠王者は2024年もパートタイムでWRCに参戦する
勝田貴元(右)とコドライバーのアーロン・ジョンストン(左) 2023年WRC第13戦ラリージャパン
勝田貴元(右)とコドライバーのアーロン・ジョンストン(左) 2023年WRC第13戦ラリージャパン
2024年シーズンを戦っていくTGR-WRTのメンバー。右からカッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン(奥)、エルフィン・エバンス、スコット・マーティン(奥)、セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ(奥)、アーロン・ジョンストン(奥)。勝田貴元は体調不良のため欠席
2024年シーズンを戦っていくTGR-WRTのメンバー。右からカッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン(奥)、エルフィン・エバンス、スコット・マーティン(奥)、セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ(奥)、アーロン・ジョンストン(奥)。勝田貴元は体調不良のため欠席

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