そんなタンベイを起用したABTの最高経営責任者(CEO)トーマス・ビアマイヤーは、フランス出身のタレントに対し「我々はエイドリアンのことを古くから知っているし、DTM時代からフォーミュラEの新人としても、いつだって尊敬してきた」と、かつてはABTスポーツラインとしてともにドイツで戦ってきた所属ドライバーを称える。
「そして今、彼は我々と一緒に初のオフロード・アドベンチャーを体験したいという希望を表明しており、クプラと一緒にその願いを叶えたいと思っている」
タンベイがデビューを飾るチリ戦は、昨季アンダーソンがシリーズ初参戦を果たした思い出のラウンドでもあり、そこで彼女はアル-アティヤとともにチームの初表彰台獲得に貢献すると、続くウルグアイ戦では初優勝を成し遂げた。
「昨年のチリで初参戦を果たしたから、アントファガスタでのレースは私の心のなかで特別な場所ね」と明かしたアンダーソン。
「私の観点からすると、このコースはカレンダー上で最高のトラックね。速くて幅が広く、さまざまなラインがあって、素晴らしいジャンプとともにオーバーテイクが可能な優れたレイアウトよ。すべてのチームにとって、これはシーズン最後のビッグレースだし、だからこそ全力を尽くして良い結果を達成する必要がある」
「エイドリアンと一緒に仕事をするという新たな挑戦を楽しみにしているし、できるだけ早く彼にすべてを授け、彼がクルマのなかで快適に速く走らせられると感じることができるよう助けることが最も重要な仕事になるでしょうね」
同じくこの週末でNEOMマクラーレン・エクストリームEチームに移籍加入するヘッダ・ホサスと、その補填としてJBXEより実戦参加を表明しているタマラ・モリナーロに代わり、新たなシリーズ公式リザーブの“チャンピオンシップドライバー”には、クリスティーナGZことジャンパオリ・ゾンカが復帰することもアナウンスされた。
今季シーズン3は新興カール・コックス・モータースポーツで開幕を迎えたクリスティーナ-ジャンパオリ・ゾンカだが、今週末は英国ラリークロスチャンピオンのパトリック・オドノバンとともに、シングルイベント契約でリザーブの役割を担う。
「ふたたびシリーズのパドックに戻って来られてうれしいし、ここはすべてがひとつの大家族のようにとても馴染み深い場所。そんなシーズン最終戦に(ワンメイク車両の)オデッセイ21のステアリングを握れることにワクワクしている」と続けたジャンパオリ・ゾンカ。
「以前も“チャンピオンシップドライバー”を担当した経験があるし、またその役割を担えて光栄よ。チリのコースはカレンダーのなかで最もエキサイティングな設定のひとつだし、パトリックと一緒に最高のフィナーレを実現できるようサポートしたいと思っている」

