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「チリで行われた今日の予選Q2にて、ケイティはレース再開後のオープニングラップでアクシデントに巻き込まれました。彼女は事故から自力で脱出し、現場で医療チームの診察を受けましたが、さらなる予防検査のため地元の病院に搬送されています(アンドレッティ・アルタウィキラット)」

 これによりシリーズ唯一のスペアカーはすでにNO.99 GMCハマーEVチップ・ガナッシ・レーシングの手に渡っていたことから、ABTクプラXEとアンドレッティ・アルタウィキラットの早期離脱が確定。わずか3台で争われた順位確定“リデンプション・レース”は、カール・コックス・モータースポーツのティモ・シャイダー/リア・ブロック組が制する。

 こうして迎えた第9戦の“グランドファイナル”には、タイトル挑戦権を持つ4チームとNEOMマクラーレンXEを含めた5台が出走すると、DNSを回避してスタートラインにワンメイク車両『オデッセイ21』を並べただけのヴェローチェ・レーシングはシグナルグリーンとともにリタイアを決め、ここでタイトルの望みも潰えてしまう。

 その先頭ではASXEのエクストロームとRXRのクリストファーソンが、男性同士となった直接対決をほぼ同タイムでクリアしてスイッチゾーンに飛び込むと、わずかに先行してコースへ出たRXRの動きが決定打となり、サンズの猛攻を抑え切ったコチュリンスキーが0.35秒差で今季3勝目を獲得。

 ここへ来て2位ASXEを6点差でかわして逆転首位浮上で最終日へのお膳立てを整え、対照的に3位表彰台ながらX44ヴィダ・カーボン・レーシングもここでチャンピオンシップへの挑戦を終えることとなった。

「整理整頓して、ライア(・サンズ)を後ろに留めようとしたけど、厳しいレースだった。ヨハン(・クリストファーソン)は素晴らしいスタートを切ったし、素晴らしいチームの努力で勝利を持ち帰ることができ本当にうれしい」と、自身初王座への可能性を引き寄せたコチュリンスキー。

「私たちも、この段階でチャンピオンシップをリードできることに興奮しているし、この勢いを次のレースに持ち込むことも楽しみにしている」

 明けた日曜の第10戦“グランドファイナル”でも、まずはASXEが主導権を握ってリードを奪うと、ヴェローチェのハンセンらに遅れをとったRXRクリストファーソンは、コーナーの急なバンクに引っ掛かって片輪走行となり、あわや横転の窮地に追い込まれる。

 この場はなんとか体勢を立て直しコントロールを取り戻した初代王者だったが、ここで喫したパンク修理のため1周目でピットを余儀なくされ、ほぼラップダウンという絶望的な状況からの挽回を強いられる。

順位確定“リデンプション・レース”は、カール・コックス・モータースポーツのティモ・シャイダー/リア・ブロック組が制した
順位確定“リデンプション・レース”は、カール・コックス・モータースポーツのティモ・シャイダー/リア・ブロック組が制した
ライア・サンズの猛攻を抑え切ったミカエラ-アーリン・コチュリンスキーが0.35秒差で今季3勝目を獲得した
ライア・サンズの猛攻を抑え切ったミカエラ-アーリン・コチュリンスキーが0.35秒差で今季3勝目を獲得した
「ミカエラとライアのドライブを見るのは本当に印象的だった」とヨハン・クリストファーソン
「ミカエラとライアのドライブを見るのは本当に印象的だった」とヨハン・クリストファーソン

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