サインツから約30分遅れているローブからさらに30分ほど後方の総合4番手には、TOYOTA GAZOO Racingのルーカス・モラエス(トヨタGRダカールハイラックス・エボT1U)がつけた。僅差の5番手はオーバードライブ・レーシングから出場しているギヨーム・ド・メビウス(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブ)だ。
一方、ステージ5を制し48時間クロノを先頭からスタートしたナッサー・アル-アティヤ(プロドライブ・ハンター)は、想定されたタイムロスに加えて530km地点でストップしてしまう。ステアリングアームの損傷に見舞われた“2連覇王者”はデイリタイアこそ免れたものの、このアクシデントにより2時間40分以上の遅れを取り、大会3連覇の実現が非常に困難な状態となっている。
日本勢は“ストック”と呼ばれる四輪市販車部門に参戦している三浦昂(トヨタ・ランドクルーザーGRスポーツ)が難所を突破した一方、チームランドクルーザー・トヨタオートボデーの僚友ロナルド・バソ(トヨタ・ランドクルーザーGRスポーツ)は、規定時間内にフィニッシュにたどり着くことができていない。トラック部門で日野600シリーズを駆る日野チームスガワラの菅原照仁は、燃料系トラブルに見舞われ約5時間のタイムロスを喫しながらも10番手でステージを走破。部門総合8番手につけている。
二輪部門ではモンスターエナジー・ホンダ・チームのエイドリアン・ファン・ベベレン(ホンダCRF450ラリー)が、7時間57秒29秒というタイムで626kmの長丁場を駆け抜け、今大会最初のステージウインを達成。総合順位も4番手から3番手に上げてみせた。
ファン・ベベレンのステージタイムから4分13秒遅れの2番手にはレッドブル・KTMファクトリー・レーシングのトビー・プライス(KTM450ラリー・ファクトリー)が続き、ホンダのリッキー・ブラベック(ホンダCRF450ラリー)が3番手に。ステージ6を総合首位で迎えたヒーロー・モータースポーツ・チーム・ラリーのロス・ブランチ(ヒーロー450ラリー)は、ブラベックに51秒差で逆転を許し総合2番手に順位を落としている。総合でもワン・スリーとなったホンダ勢のタイム差は9分21秒だ。
ダカールラリー2024の9日目は首都リヤドでのレストデー。つかの間の休息をとった選手たちは14日のステージ7からラリーの後半戦を戦っていくことになる。


