●小暮ひかる(GRヤリス・ラリー2/リタイア)
「ポルトガルでは多くの新しい経験をしました。事前のテストはウエットコンディションだったので、シェイクダウンで初めてラフでドライなグラベルステージを走りました」
「金曜日の午前中は順調で、摩耗したタイヤでのドライビングや、ハードタイヤと祖父とタイヤをクロスして履いた状態でのクルマの動きについて学ぶことができました。問題が起きるまでは、とても順調だったと思います。ドライビングのリズムもそれほど悪くなかったですし、段階を踏んでステージを重ねるごとにプッシュしていきました」
「ですので、リタイアするまではいいアプローチができていたと思います。もちろん結果は残念でしたが、ステージを数本しか走れなかったとはいえ、多くのことを学ぶことができましたし、いいフィーリングも得られました。次のサルディニアの前にも事前テストがあるので、しっかり準備をして臨み、より良いラリーになることを期待しています」
●山本雄紀(GRヤリス・ラリー2/リタイア)
「このラリーでは多くの経験を積むことができると期待していただけに、こんなに早く終わってしまったことは非常に残念ですが、きっと今回のことから学ぶことができるはずです」
「自分のペースノートにはひとつ小さなミスがありました。少し楽観的な記述になっていて、コーナーに対して少しだけ高いスピードで入ってしまったのです。その結果リヤが流れてしまい、それを修正することができずコーナーイン側の土手にぶつかって転倒してしまいました」
「ラリー本番のコンディションはテストの時よりもイージーなのではないかと思っていましたが、それほど簡単ではありませんでした。とても滑りやすく、グリップの変化も多く、コーナリングラインを維持することがとにかく大変でした」
「気持ちはすでに次のサルディニアに切り替わっていて、とても楽しみです。道幅はより狭く、ツイスティな道が多くて難しいことは分かっているので、ペースノートの完成度がさらに重要になると思います。ポルトガルでの自分のオンボード映像とペースノートを分析して、サルディニアではもっといい走りをしたいと思っています」
小暮と山本の次戦は、5月31日から6月2日にかけて、イタリアのサルディニア島で開催されるWRC第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』だ。道幅が狭く高速なステージが多いこのラリーの路面は、砂状の軟らかい路面と岩盤で覆われた硬い路面の両方があり、彼らにとって大きな学びを得る機会になることが期待される。両名はサルディニアでも引き続きGRヤリス・ラリー2をドライブし、WRC2クラスに挑む予定だ。

