●小暮ひかる(GRヤリス・ラリー2/リタイア)
「サルディニアの道は幅がとても狭く、急なコーナーが連続して現れるなど、ポルトガルとはまったく異なる難しさでした。アイテナリーは通常のWRCイベントよりも少し短かったのですが、それでも選手たちがやるべきことは多くありました」
「自分はSS5の狭いセクションでミスをしてしまいました。その直前にハイスピードな区間があり、ペースノートに記していた情報が少し甘かったため、ブレーキが遅れてコーナー外側の何かにぶつかってしまいました」
「メカニックたちは素晴らしい仕事でクルマを直してくれましたが、ラリーに復帰することはできず、とても残念でした。次のラリーに向けて、何が起こったのか分析し、学ばなくてはなりません」
●山本雄紀(GRヤリス・ラリー2/WRC2クラス31位完走)
「ラリーを最後まで走り切ることが最大の目標だっただけに、複雑な気持ちです。土曜日の朝、レッキでは見つけることができなかった、茂みの中に隠れていたコンクリート片にぶつかってしまいました」
「ステージの途中で止まり、何とか自力でクルマを修理したのですが、次のステージのスタートリミットに間に合いませんでした。ポルトガルでは長い距離を走るチャンスを失い、サルディニアではすべてのステージを走り切ることがとにかく重要だっただけに、ダブルで失望を感じました」
「日曜日に再出走したときは、すべてのコーナーから学び、パワーステージはこれまで走った中でもっともラフな道でしたが、より良いフィーリングを感じて走ることができました。距離は短かったとはいえ、いい経験になりました」
「次回はもっと我慢強く、そして賢く走らなければならないと実感しました」
小暮と山本、両名が出場する次なるラリーは7月5~7日に開催されるERCヨーロッパ・ラリー選手権第5戦『ラリー・エストニア』だ。エストニアのステージは流れるようなコーナーが続くハイスピードなグラベルで、南ヨーロッパのラフで速度がやや低いラリーとは大きく異なるイベントとなる。彼らにとっては初めて出場するERCイベントとなり、ラリー2が最上位クラスとなるERCにおいて、ふたりがドライブするGRヤリス・ラリー2は、総合優勝を狙うことも可能なトップカテゴリーのマシンとなる。
