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投稿日: 2024.07.03 18:00
更新日: 2024.07.03 16:41

プジョー陣営のハンセンが原点“レッド”に回帰。新たな市街地戦構想にBTCC王者も興味/WorldRX


ラリー/WRC | プジョー陣営のハンセンが原点“レッド”に回帰。新たな市街地戦構想にBTCC王者も興味/WorldRX

「ただしEVはブレーキングで不利になるだろう。エンジン車はすべてのホイールに制動を効かせられるが、僕らは前後2基のモーターでそれぞれのアクスルを制御する。これがコーナーへの進入で少し時間を失うことになり、内燃機関の彼らと同じくらい遅くブレーキをかけると、後輪がロックしてしまうんだ。こうした勝負の結末は、誰もが驚くことになるだろうね……」

 一方、地元スウェーデンが誇る伝説の地、ホーリエスで7月6~7日に迎える“Magic Weekend(マジック・ウイークエンド)”での開幕戦を前に、弟のケビンは6月初旬にイギリス・コベントリーを訪問。ヨーロッパ有数の大手エネルギー企業“E.ON”が支援する英国最大の無料モータースポーツイベント『モーターフェスト・コベントリー』の主催者らと面会し、定期的に20万人以上の来場者を集めるというフェスティバルの雰囲気をつかみ、トラック設計の初期段階から深く関わってきたというプランに改めての手応えを得ている。

「歴史的にイギリスの自動車産業はコベントリーを拠点としていて、ここでラリークロスにどれほどの情熱と熱意が注がれるか​​は誰もが知っている」と語ったケビン。その言葉どおりラリークロスは1967年に英国で誕生し、国内に多くのファンが存在する。

「雰囲気は信じられないほど素晴らしく、市内の環状線のあらゆる場所で音楽が流れていた。このモーターフェスト・コベントリーにWorldRXが加われば、さらに素晴らしいものになるだろうし、正直言って史上最大のラリークロス・イベントになると思うよ」

 そのコベントリーを本拠とするBTCCイギリス・ツーリングカー選手権の2022年チャンピオン、トム・イングラム(ブリストル・ストリート・モータース・ウィズ・エクセラー8/ヒョンデi30ファストバック Nパフォーマンス)も、イギリスの“Motor City”で進む世界選手権の計画に「興味を唆られた」と明かした。

「僕はずっとラリークロスに興味があるし、イギリス選手権に出場したときは本当に楽しかった。だから来季コベントリーにWorldRXが来るかもしれないというニュースを見たとき、自然と興味が湧いたんだ」と続けたイングラム。

「僕のおもな仕事はBTCCでの活動だが、できる限り詳しくラリークロスを追ってきた。現在のWorldRX車両はとんでもないモンスターで、そんななかでも(ヨハン・)クリストファーソンや(マティアス・)エ​​クストローム、元BTCC王者(アンドリュー・)ジョーダンのような人たちは、異なる分野の間で多くのスキルを転用できること、ツーリングカー乗りがこのスポーツで大成功を収められることを証明してきた。だからこそ、個人的にもぜひ挑戦してみたいね!」

プジョー陣営のハンセンが原点“レッド”に回帰。新たな市街地戦構想にBTCC王者も興味/WorldRX
シリーズMDのアーネ・ディルクス(右)を筆頭に、ケビン・ハンセンやモリー・テイラーが視察に訪れた
プジョー陣営のハンセンが原点“レッド”に回帰。新たな市街地戦構想にBTCC王者も興味/WorldRX
BTCCイギリス・ツーリングカー選手権の2022年チャンピオン、トム・イングラム(ブリストル・ストリート・モータース・ウィズ・エクセラー8/ヒョンデi30ファストバック Nパフォーマンス)も興味を語る
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エクストリームEではケビンのペアを務める初代王者テイラーは、今季もFIA RX2eチャンピオンシップで2戦に出場する


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