更新日: 2024.07.18 15:33
エーオン・ネクスト・ヴェローチェのハンセン&テイラー組が完全制覇/エクストリームE第3-4戦
「前回スコットランドでレースをしたときは本当に強くて競争力を発揮できたし、またここで表彰台に上がれたら最高ね。でも一番重要なのはアンドレアス(・バッケルド)とともに力強いパフォーマンスを発揮し、チームを順位表の上位に押し上げることよ」と、本国ではナイトロクロスのサポートカテゴリーやフォーミュラ・ドリフトでも名を馳せるソーレンセン。
こうして迎えた本戦は、土日ダブルヘッダーともに同じ顔ぶれが表彰台を占める結果となり、金曜のフリープラクティスで最速を記録したエーオン・ネクスト・ヴェローチェ・レーシングが、テイラーとハンセンともに土曜日もタイムボードの最上位を独占。予選ヒートと決勝の双方を制覇し、この第3戦では“帝王”カルロス・サインツのアクシオナ・サインツXEチーム(ASXE)を抑えて『コンチネンタル・トラクション・チャレンジ』のスーパーセクターでも最速を記録するなど、セッション完全制覇を成し遂げた。
明けた日曜は、ヒート勝利やスーパーセクターベストもなく状況が変化したものの、スタート位置を決める『グリッドプレイ』でセオリーのインサイドではなく、左側アウトサイドを選択したハンセンの判断がピタリとハマり、序盤で大量リードを築く展開に。
後半スティントを担当したテイラーも、今季活動休止を決めたX44から移籍したASXEのフレイザー・マッコーネルにテール・トゥ・ノーズまで迫られ、フィニッシュを目前にマージンを削られる苦しさを経験するも、冷静なディフェンスとマネジメントを披露した初代エクストリームE王者がトップの座を明け渡さない強さを見せつけた。
「今日は本当に激戦だったわね。このシリーズでは、とくに今回のように競争が激しく、グランドファイナルに進出するための戦いは狂気じみていて(笑)、どんな結果になるかわからない。ファイナルに進出すれば、すべてが一掃されてしまう」と僅差のバトルを振り返った豪州ラリー選手権元王者のテイラー。
「ファンの応援のおかげでグリッドプレイのスタートラインで良い位置につけることができた。コース上で速く走ることは重要で、週末を通じてそうしたいけれど、プレッシャーのなかでそれを実行しなければならなかったし、今は素晴らしい気分。チャンピオンシップ首位で(チームの苦手な)サルディニアに向かうし、残りのシーズンに向けて頑張り続ける必要があるわね」
テイラーの言葉どおりこれでヴェローチェ・レーシングがランキング首位とし、週末連続3位表彰台のアンドレッティ・アルタウィキラット・エクストリームE、ケイティ・マニングス/ティミー・ハンセン組がランク4位に浮上した2024年のエクストリームE“シーズン4”は、続く第5-6戦の舞台として9月14~15日におなじみイタリア・サルディニア島を訪れる。