このファイナルで3位に喰い込み3戦連続のトップ3フィニッシュを果たしたケビンは、明けた日曜には兄の2019年王者ティミー・ハンセン(ハンセンWorldRXチーム/プジョー208 RX1e)とともに電動モデルの意地を見せ、ティミーが中間リザルト首位、ケビンがセミファイナルを制し、最終ヒートのポールポジションを射止める。
ここで見事なチーム戦術を披露した兄弟は、先頭に立った兄がオーレ・クリスチャン・ベイビー(KMS・ホース・パワートレイン/フォルクスワーゲン・ポロKMS 601 RX)を抑え込む一方、オープニングでジョーカーをこなした弟が、チャンピオンとともにみるみる逃げ集団の背後に迫る。
最終ラップでようやくジョーカーへ向かった先頭2台を悠々パスしたクリストファーソンとケビンは、チェッカーフラッグを前にプジョー208 RX1eがポロKMS 601 RXを仕留めることに成功。鋭いオーバーテイクを披露したハンセン・ブラザーズの弟がキャリア通算4勝目、今季初の勝利を手にした。
「チームは今週末、素晴らしい仕事をしてくれた」と興奮気味に振り返ったケビン。
「これが僕にとって電動プジョーでの初めての勝利だ。かなり時間が掛かったね! でもクルマは飛ぶように走り、とても自信があったよ。決勝では素晴らしい戦略を立ててもいたからね」
「ヨハン(・クリストファーソン)に対し防御しようとしたが、同時に防御しすぎると前にいる選手に追いつけなくなるから、あまり余裕はないこともわかっていた」と続けたケビン。
「モンタリグレのファンからは素晴らしいサポートを受けたし、彼らの多くは、父(ケネス・ハンセン)が過去にポルトガルで成功したことを覚えていると思う。彼らは週末を通してたくさんのエネルギーをもたらしてくれたし、それが本当に僕らの原動力になったんだ」
このラウンドでタイトルが確定した各サポートリーズは、電動ワンメイクのFIA RX2e選手権をニルス・アンダーソン(チームE)が連覇、EuroRX1でもパトリック・オドノヴァン(チームRXレーシング/プジョー208WRX)がタイトル防衛を果たしている。


