更新日: 2024.10.18 16:20
25歳メベリーニが今季8人目の勝者に。そしてパッドンが2年連続のヨーロッパ王座を獲得/ERC第8戦
背後のメベリーニと、3番手のシモーネ・テンペスティーニ(シュコダ・ファビアRSラリー2)らに対し、このままポジションを維持すれば文句なしの戴冠が決まる状況を作り出したパッドンは、残る日曜最終6つのSSを前に堅実なアプローチを選択。オープニングSSからメベリーニの接近を許容すると、雨のSS10こそ反撃のタイムを記録するも、続くSS11で1.6秒差の逆転を許す。
自身初のERCラリーリーダーの座に立ったメベリーニは、ドライのソフトコンパウンドとウエットウェザーカバーのクロスタイヤ構成を選択したことでさらにペースを上げ、最終的に18.3秒差でERC初勝利を収めた。
「最高の気分だよ」と最終戦で待望のERCウイナーに輝いた25歳のメベリーニ。「最後の11kmは人生でもっとも長いステージだった。信じられないほどの旅だったし、支えてくれた皆に感謝したい。昨季はラリー5からスタートし、ラリー4そしてラリー2へと歩みを進めて来られた」
「(コドライバーの)ヴァージニア・レンツィにも感謝したい。彼女はいつも僕の言うことに耳を傾けてくれて、クルマに乗っているときにいつも最高の気分にさせてくれた。そして最初から僕とヴァージを信じてくれたMRFタイヤにも感謝している」
そして日曜の7番手スタートから奮闘し、SS14で慎重なドライブに徹するパッドンを降格させ、ERCで初の2位表彰台を獲得したジョン・アームストロング(フォード・フィエスタラリー2)に続き、SS13でハーフスピンとオーバーシュートを起こしながらも3位に留まったパッドンが、これで2年連続のヨーロッパ・チャンピオンの称号を手にした。
「ステージでは冒険だったよ」とニュージーランド出身ながら欧州連覇を果たしたパッドン。
「バンクでラインを外れ、かなりロスした。フルスロットルで出ようとしていたが、そこから後退して15秒ほどを失ったんだ。さらに数km後のジャンクションでバリアをまっすぐ通り抜け、Uターンして戻ってこなければならなかった。ひとつのステージでこれほど多くの冒険をしたことはないと思う」と苦笑いのパッドン。
「おそらく20秒以上は遅れただろうが、そのときは『今じゃない』とも思っていた。今日は戦いに巻き込まれてタイトルを危険にさらすつもりはなく、ただクルマをフィニッシュに持ち帰りたかった。自分がここに何をしに来たのか分かっていたし、タイトルは非常に重要なものだ。僕らはそれを獲得するために1年中努力してきたし、大半はパフォーマンス不足で窮地に追い込まれていたが、チームはそれを取り戻すために懸命に取り組み、ここ数戦のラリーでそれを成し遂げたんだ!」
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