続くデイ2も、オープニングのSS7からルキヤナクがスパート。CVジョイントの破損というマイナートラブルがありつつも、そのスピードは衰えることを知らず、続くSS8とSS11のみカエタノビッチにトップタイムを譲ったものの、それ以外のステージをすべて制覇。
最終的に初日の倍となる57.2秒までリードを拡大し、開幕戦リタイアの“悪夢”を振り払う完全勝利を決めた。
「1年を経て大きく進歩できたと実感できてうれしいよ」とルキヤナク。
「4週間前(の開幕戦)は最悪の気分だったけど、今は天国に来たような感じだ。開幕戦後はメンタルのトレーニングを重ねて、クルマのセットアップや状況に対応する精神力を養ってきた。事前に50kmのテストしかできなかったけど、今回素晴らしいマシンを用意してくれたチームとピレリ、すべての人々に感謝したい」

その後方、2.2秒差でカエタノビッチを追った3番手のマガラエスだったが、ダンプコンディションとなったオープニングのSS7で遅れ、SS9を前に9.1秒までギャップが拡大。
しかし、午後のループでカナリア諸島の道に適応してみせたマガラエスは、4.1秒まで差を詰めたものの、カエタノビッチもこれに反応し、最終的に6.4秒差でポジションを守ってみせた。
ポディウム以下、4位にはヒュンダイi20 R5を投入した地元スペイン人のイヴァン・アレスがヒュンダイにERC最上位をプレゼント。5位にはプジョー・ラリー・アカデミーのドライバーとしてERCアンダー28エントリーとなるホセ-マリア”ぺぺ”・ロペスの208T16が入った。

次戦となる第3戦は、2014年からERC復帰を果たしている伝統のアクロポリス・ラリーとなり、6月2~4日にラミアを中心に“カー・ブレイカー・ラリー”として有名なグラベルステージ群が待ち受ける。
