日曜も予選ヒートから決勝まで、前日のリピートを見るような展開でファウストが席巻。
ファイナルでも順調にリードを拡大する速さを見せたものの、残り数周のダートセクションでバリアにヒットし、ストップ。まさかの展開で首位に躍り出たのは、アルピンのフィエスタとなった。

「僕らのマシンは今週末、本当に良かったんだ。でも、VWはそれよりほんの少しだけ速かった。だから常に彼らの背後につけてプレッシャーをかけ続け、ジョーカーラップも同時に入ることにした」とアルピン。
「もちろん、彼を捕まえるとか、オーバーテイクできるなんて思っていなかったけどね。でも、そのプレッシャーが効いたのか、彼は少しだけプッシュしすぎたみたいだ」

劇的な展開の末、ロエンブロ・モータースポーツはGRC初優勝をマーク。アルピンにとってもキャリア2勝目となった。
2位に入ったのは終盤までジョーカーを温存したスピードのビートルで、前日のレースに続く連続表彰台。3位には、スピードにジョーカーでの逆転を許すまで2番手を走行していたスバル・ラリーチームUSA、WRX STIに乗るクリス・アトキンソン。

終盤は4位デヨングのシビック・クーペ・タイプRとの日本車対決を抑えきり、スバルに今季初ポディウムをプレゼント。自身にとってもGRC初表彰台となり、チームメイトのパトリック・サンデルも5位に入ったことで、スバルにとっては今後の展望に明るい兆しの差す週末となった。
GRCの第4戦は2週間のインターバルを挟んでカナダに上陸。6月17~18日に、オタワにあるカナダ宇宙航空博物館周辺を舞台にダブルヘッダー戦が行われる。
