更新日: 2016.05.11 12:08
新型マシン登場で現役を退く現行WRカー。月内にも処遇が明らかに
来季の世界ラリー選手権(WRC)には、新たな車両規則に従った新型マシンが登場するため、現行のWRカーは現役を退くこととなる。しかし、関係者からは第1線を離れるWRカーを有効活用するべきとの声も挙がっており、FIAは今月中にもマシンの扱いについて結論を出すようだ。
エンジン出力の引き上げとワイドボディ化、センターディファレンシャルの復活などにより、17年型WRカーは現行型と比べて圧倒的な速さを発揮するとみられている。
しかし、来季も現行型マシンのホモロゲートは有効となっており、ルール上は選手権に参戦することが可能だ。
マニュファクチャラーとプライベーターは、この現行型WRカーがどう扱われるかについて強い関心を示しているが、WRCマネージャーのヤルモ・マホネンは性能差の大きいマシンを混走させることに懸念を示している。
また、WRカーの直下にはWRC2で多数を占めているR5規定マシンが存在することを挙げ、マホネンは「R5と17年型WRカーの間を埋めるクラスが必要だろうか」と疑問を呈している。
「R5規定マシンと16年型マシンを混走させるのも間違いだろう。特にR5規定マシンの市場は拡大していて、選択肢も豊富な状況だ」
「旧型マシンをどう扱うか、マニュファクチャラーと協議を進めている。いくつか意見のフィードバックを求めており、今月末までにはなんらかの提案ができるはずだ」
また、マホネンは「我々がすでに(16年型マシンを)選手権から除外すると決断したとの噂を耳にした。これは間違った情報だ」と、決定が下されていないことを強調している。
「シトロエンは数台のDS3 WRCをPHスポールへ売却している。またヒュンダイ、そしてもちろんMスポーツも、現行規定のマシンを数台売却している。しかし、彼らはR5規定のマシンも製造しているチームだよ」
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています