これで楽な展開となったコペッキーだが、元ERC王者としても、地元戦で17戦無敗の記録を持つターマック・マイスターとしても、ドライビングの手を緩めることなく攻めの姿勢を貫き、デイ2のSS10からSS15までの全ステージを完全制覇。最終的にルキヤナクとのマージンを55.5秒まで広げて、自身6度目のホームイベント勝利を飾った。
「本当に素晴らしい戦いだった。チームや(コ・ドライバーの)パベル(・ドレスラー)がとても良い仕事をしてくれた。初日はアレクセイとタイトなバトルになり苦労したけど、彼は100%快適な状態でないにも関わらず、素晴らしいスピードを披露した」と、勝利の喜びとともにライバルへの賛辞を送ったコペッキー。
一方、本格復帰後初となるポディウムを獲得した2位のルキヤナクは、デイ2に入ってから左足の痛みが増し、ブレーキングを右足に切り替えての戦いを強いられていたことを明かしつつ、「残念ながら、今回は本格的に戦うことができなかった。今後僕らはもう一度、シリーズでの戦い方に関して焦点を合わせる必要があるね」と、ラリーを振り返った。
続く3位表彰台には、かつてWRC世界ラリー選手権にも参戦し、シュコダ・ワークスやMスポーツにも所属した経験を持つ地元のレジェンド、ロマン・クレスタ(シュコダ・ファビアR5)が入り、地元ファンを湧かせている。
また、今季から創設されたERCジュニアのカテゴリーでは、ドイツ人のマリアン・グリーベル(シュコダ・ファビアR5)がERCジュニアU28の初代タイトルを獲得。FIAからのプライズとして、来季2018年のWRCヨーロッパ・ラウンドの複数イベントにて、WRカーでの参戦というチャンスが贈られる。同じく、ERCジュニアU27はアレックス・ザワダ(オペル・アダムR2)が王者となり、10万ユーロ(約1300万円)のキャリア基金を手にしている。



