更新日: 2016.03.11 22:46
WRC参戦ドライバー、安全面に懸念があれば競技のボイコットも辞さないと強調
世界ラリー選手権(WRC)に参戦しているドライバーたちは競技のボイコットについて言及。安全面に疑問を感じた場合、シリーズのどのラウンドでもボイコットする考えであることを強調した。
先週行われたWRC第2戦スウェーデンは深刻な雪不足に見舞われ、競技初日の路面はグラベルがむき出しの状態となっていた。ドライバーたちはレギュレーションで使用が義務付けられているスパイクタイヤでの走行は危険だとして、競技が始まる直前にミーティングを実施。オープニングステージの走行をボイコットするか協議を行ったが、ヒュンダイのヘイデン・パッドンが反対したため、全ドライバーがステージを走行した。
ドライバーらは3月3日に開幕する第3戦メキシコ前に再びミーティングを行うという。このドライバーらによる会合は、セバスチャン・オジエとクリス・ミークが主導しており、ドライバーからの意見がないがしろにされた場合、ボイコットも辞さないことを改めて強調した。なお、最悪の事態を回避するべく、FIAは選手らと共同で取り組む用意があるとしている。
オジエは「安全上の問題に対して、僕たちが関わることができないのは不自然だよ」と英Motorsport Newsにコメントしている。
「近日中にミーティングを開催する。そして、今後はオーガナイザーとの議論に参加できるようにしたいと考えている。少なくともドライバー1名が出席できるようにしたいね」
スケジュールの短縮などにより、ラリー・スウェーデンは無事に終了したものの、ミークはいざという時はドライバーたちは断固とした態度を示すべきだとしている。
「僕たちはドライバーによる組織を作る必要がある」とミーク。
「もし僕たちが納得できない状態ならば、拒否権を行使できる立場にいなくてはならない。少なくとも拒否するという意志を伝える手段は必要だ」
「もちろん、ステージの走行をボイコットして、真逆の方向にマシンを進めるなんて恥ずかしいことはしたくない。ただ、必要ならば、そういった行動を取るだろう」
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています