更新日: 2016.06.15 16:33
プロコップ、WRCイタリアのペナルティに反論。「もうWRCにいたくない」
長年WRC世界ラリー選手権を舞台に参戦を続ける有力プライベーターのマルティン・プロコップが、先週末のイタリア・サルディニア島でのイベントスタート前に、主催者から課せられた5分のタイムペナルティについて反論した。このままではシリーズ参戦自体を再考する必要がある、と警告している。
ことの発端は、WRC第6戦ラリー・イタリアにおいて、彼のフォード・フィエスタRS WRCのトランスミッションシールが車検時に剥がされていた、という点だ。これについて、ジッポカー・チェコ・ナショナルチームのマネージャーを務めるキリル・ミュラーは「ルールに違反しているわけではなく、実装にもなんら問題はなかった。いつもどおりに作業をしていたし、FIA競技規則の理解に完全に従っていた」と説明した。前戦ポルトガルにおいても違法性はなかったと主張している。
現在、プライベーターにはトランスミッションの使用基数に関して年間上限が定められているが、それはイベント間でダメージを修復する作業のためには、封印されたシールを剥がす必要があることを意味している。
「これはアンフェアな話だ。この裁定がマルティンのラリーを奪ってしまった。彼らはペナルティの裁定を待つことだってできたはずだからね。でもそうしなかった。我々はプライベーターで、常に表彰台を争っているわけじゃない。今回の裁定は、我々のようなチームは選手権に必要ない、ということを示している」と、ミュラー。
プロコップは09年のJWRC王者を経て、すでにWRCには117回の出走を数える。先週末のサルディニアでのイベントは最終的に11位で終えたが、ペナルティがなければ8位にチャレンジできていた計算になる。