トヨタ若手育成の新井大輝と勝田貴元、ラリー・イタリアで表彰台争いに絡むもリタイア
一方の勝田/マルコ・サルミネン組フォード・フィエスタR5は競技2日目をクラス5番手で終えると、翌3日目はペースを上げ、SS15終了時点でクラス3番手までポジションを上げたが、SS16でパンクがあり2分のタイムロス。クラス7番手まで順位を落としてしまう。
表彰台争いからは離脱を余儀なくされたため、競技最終日は完走を目標に掲げたが、この日最初のSS17でドライブシャフトが破損。リタイアを余儀なくされた。
勝田は「最終日はとにかく走り切って経験を積みたいと思っていたので、それができずとても残念」と悔しさをにじませた。

「金曜日はあまり良いタイムを出すことができませんでしたが、自分の改善点を見つけることができました。土曜日は、お昼のサービスでいくつか変更を施した後、フィーリングがとても良くなり、タイムも上がりました」
「ですが、土曜日の最終ステージでパンクをしてしまい、タイヤ交換でタイムをロスし、ポディウムのチャンスがなくなってしまいました。 最終日はとにかく走り切って経験を積みたいと思っていたので、それができずとても残念でしたが、前を向いて次のラリーへの準備をしていきます」
このプログラムでチーフインストラクターを務めるヨウニ・アンプヤは「両ドライバーともにリタイアとなる厳しいラリーだったが、ふたりともスピードは証明してくれた」とラリーを総括した。
「勝田は序盤セッティングが合わず難しいスタートとなったが、ラリー中に改善し、より良いセッティングを見つけることができた。また、レーティネンと組んで初のラリーとなった新井のスピードはとても満足いくものだったよ」
「結果は残念だったが、1年前の同イベントと比べふたりの成長は明らかに見てとれた。次のイベントは非常に重要なフィンランドでのラリーとなるから、次戦に向けて集中を高めていく」
新井、勝田の両名は、7月26~29日に開催されるWRC第8戦フィンランドのWRC2にも参戦を予定しており、それに先駆け7月12~14日にフィンランドで行われるオートグリムラリーに参戦する。
このオートグリムラリーはラリー・フィンランドの高速グラベルステージと特徴が似ているため、多くのラリードライバーがラリー・フィンランドの予習を兼ねて参戦するイベントとなっている。