6月6日に発表されたフォルクスワーゲン・モータースポーツの公式プレスリリースでは、以下のように記されている。
「ここ数週間で複数のカスタマーが、ラリー参加中の火災による被害を受けたことについて、フォルクスワーゲン・モータースポーツはテクニカルアップデートに向けた作業を全力で進めております。顧客の車両は全車、無償アップデートによる改修を受けられるようになります」
「専門家やコンサルタントと協力し、事故車両の徹底的調査と技術的解決法の確立を進めており、すでにその対策が進んでいます。迅速なテストを経たのち、すぐに無償アップデートの提供を始める予定です」
「調査の結果、特定の燃料を使用すると機能が制限される可能性があるため、燃料タンク安全バルブの位置を調整する必要があることが明らかになりました。場合によっては燃料タンクのバルブが塞がれ“過大な”圧力が発生し、エキゾーストからの熱でその圧が悪影響を受けタンクカバーが変形する恐れがあります」
「最終的に変形したカバーがプロペラシャフトやエキゾーストに干渉し、燃料タンクの破損や引火に繋がることが考えられます。これら調査結果に基づき、プロペラシャフトやエキゾースト周辺のタンクカバーに鋼鉄製のサポートを追加し、変形抑制と断熱性を最適化します」
「さらに燃料タンクの安全バルブシステムも、これらの過大な圧力を調整するためにモディファイを受けています。加えて中央の排気管と安全バルブの物理的距離を確保し、さらに距離を取りました。これらは実際の環境下でテストを受け、安全確認ののちに迅速にアップデートキットとして受け取ることができる予定です」

