更新日: 2019.09.13 18:18
WRC:トヨタ、第11戦トルコはミークの総合5位が最上位と3台揃って堅実な立ち上がり
9月12日に行われた2019年のWRC世界ラリー選手権第11戦トルコ競技初日。3台のトヨタ・ヤリスWRCで挑むTOYOTA GAZOO Racing WRTは、クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)が試走となるシェイクダウンでトップタイムを刻むと、オープニングのSS1で陣営最上位の総合5番手につけた。
シリーズでもっともタフと称されるラリー・トルコ、開幕前最後の走行チャンスとなるシェイクダウンはサービスパークが置かれるマルマリス近郊のアスパランから、約7km離れた山岳地帯で行われた。
このシェイクダウンステージは大きな石も転がる全長4.7kmの構成。チームは事前にギリシャで行ったテストを基に作ったセットアップを調整しながらシェイクダウンに臨み、ミークがトップ、オット・タナクが4番手、ヤリ-マティ・ラトバラが7番手に続いた。
その後、一行はマルマリス市街地へ移動してセレモニアルスタートに参加。現地20時過ぎに行われたSS1に参加した。
このターマック(舗装路)ステージを3台のヤリスWRCは堅実な走りで乗り切ると、ミークが総合5番手、タナクが総合7番手、ラトバラが総合9番手につけた。
チームのテクニカル・ディレクターを務めるトム・フォウラーは「ステージはとても荒れていたから、クルマが大きなダメージを負わないように何度も走らせたくなかった。また、チームごとにタイヤ戦略も違うから、タイムの比較はそれほど意味がない」と述べている。
「昨年我々がトルコで優勝した時は、純粋な速さよりも、強さと信頼性が勝っていた。しかし2回目となる今回は、みんなが路面の荒れ具合を理解し改善を施してきたはずだ」
「だから、我々は昨年よりもパフォーマンスを高める必要があったた。今年、新しいダンパーを何度かテストし、最近はラフなグラベルでのパフォーマンス向上を確認できてきたから、トルコは実戦に投入する良いタイミングだと思う」
陣営トップにつけたミークは「マルマリスのステージでは、多くの観光客が我々を応援してくれた。ステージはとてもシンプルで、本格的な戦いは明日の朝から始まる」と気を引き締めた。
ランキングトップのタナクは「今朝、シェイクダウンを走った時点で過酷さを実感した。昨年と同じように、今年も本当に厳しいラリーになるだろう」とコメント。
ラトバラは「前走車によって掘り起こされた大きな石が目の前に現れたとしても、すぐに反応できるくらい余裕を持ったスピードに留めるつもりだし、それがいい結果につながることを期待している」と競技2日目への戦略を語っている。