1日が終わり、サービスパークへ戻って来たラリーカーのなかで、一際大きなダメージを負っていたのがクリス・ミークのトヨタ・ヤリスWRC。


近くで見ると、まるで動物の爪に引っかかれたかのような状態。トヨタのエンブレムがなんとかマシンに付いているような状況です。

同じくミークが履いていたタイヤ。内側だけ摩耗が激しいですね。タイヤスペシャリストはどう分析するのか、気になります。

前戦ドイツでワン・ツー・スリーフィニッシュを飾ったトヨタ勢は、総合7~9番手と初日から厳しいラリーに。

初日をトップで終えたのは、なんとエサペッカ・ラッピ。グラベルラリーで出走順のアドバンテージが効くとはいえ、さすがの一言。多くのメディアの囲まれて、表情もほころびがち。

チームメイトに続き、総合2番手で金曜日を終えたシリーズチャンピオンのセバスチャン・オジエ。貫禄たっぷりです。

こちらはフォード・フィエスタWRCをドライブするテーム・スニネンのコドライバー、ヤルモ・レーティネン。昔々、私が大好きだったミッコ・ヒルボネンと一緒に走っておりました。ヒゲもたくわえて、いい感じのおじさまになられています。

カメラを向けるとしっかりポージングしてくれるキャンペーンガールのみなさま。トルコには愛くるしい人が多かった印象です。

土曜日のSSは、昨年と同様、個人的に名物化しつつある“ダトシャ(SS9/12)”。この港町から船に乗って、船上からラリー観戦をします。過去、さまざまなラリーを観戦してきましたが、観戦客用に船を出してしまうイベントは、このラリー・トルコだけです。ラリー観戦に行くぞ……という雰囲気がないまま乗船。

2階建ての船は下層がバーエリア、上層はゆったりエリア。潮風を全身に浴びつつ、キャプテン任せでステージへ向かいます。

いざ出港。1時間ほど乗れば、ダトシャのステージ脇に錨をおろして、ラリー車を待ち構えます。

エストニア応援団が多く乗船しているタナク号(勝手に命名)は、待ち時間中も次々と海に飛び込んで、夏を満喫しています。時には、陸まで泳いで行ってしまう観戦客も……。

ラリーは観戦スタイルが多様で面白いのが特徴ですが、こここまでオープンになれるラリーはありません。こちらのお父様もスマートフォン片手に気持ちよさそう。“海ポチャ”だけはしないように!

すっかりリゾート気分に浸っていましたが、目的はあくまでラリー観戦です。足場がつねに揺れているので、カメラ女子としては手ブレとの戦いでした。

大小さまざまな船が停泊して観戦しているので、空撮ヘリもかなりアグレッシブな飛行で撮影してきます。よくみると、ヘリの機内でも手を振っていますね!

観戦を終えて無事に帰港。お腹を満たしにダトシャの丘上にあるレストランへ。眼下に広がるのは、先ほど乗船した港町、10kmほど行けばギリシャの島。雰囲気はトルコというより、ギリシャです。

トルコ料理といえば日本でもおなじみケバブ! チキンをカレーソースで頂きました。綺麗な景色を肴に、ラリーも時間も忘れてゆっくりしすぎて、午後のステージには間に合わず……。最終日に挽回します。