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「EVマシンにとって、砂漠のロケーションは未知のテリトリーであり、飛躍的な進化を遂げる契機になるだろう。ゆえに、サウジアラビアでの開催は自然な成り行きでもあった」

「ここは世界最大級の砂漠地帯が広がるフロントラインであり、その広大さと過酷さ、地形は驚くほどだ。そうした容赦ない環境で技術を磨き、モビリティにとって厳しい路面状況、バッテリーやモーターにとって過酷な暑さと真剣勝負を繰り広げるにあたって、我々のマシンとドライバーは最適なコンビネーションとなるはずだ」

 すでに2020年ダカールラリー開催地にも決まっているサウジアラビアだが、このエクストリームEでどの地域を使用するかは今後数カ月の間に決定する見通し。そして、EVモータースポーツの先駆けとなったシングルシーター・シリーズ、ABBフォーミュラE選手権はこの11月にもディルイーヤで2度目のイベントを開催することになっている。

「エクストリームEをこの国で開催できるのは大変よろこばしく、歓迎の意を表したい。我々が掲げる『ビジョン2030』のコンセプトにも合致し、スポーツの柱として強化する絶好の機会になるはずだ。この広大な砂漠から、世界レベルの電動モータースポーツ・イベントをお届けしたい」と、アガグに続いて壇上に立ったアル・サウード王子。

「私自身もレーシングドライバーであり、このスポーツの成長に貢献し、持続可能な未来に向けた革新を手助けすることは大いなる誇りの源泉だ。それと同時に重要なことは、この電動モビリティシリーズの開催と、それに伴う自然環境保護啓蒙の活動により、この国のユニークな生態系保護の機運を高められることだ。それこそが、このパートナーシップから得られる最大の利益だと思っている」

 これで全5戦中3戦の開催地が発表されたエクストリームEシリーズ。2021年の初年度シーズン開催に向け、残る“海洋”と“氷河”の候補地も調査中で、シリーズ運営側は現在ヒマラヤ地域の調査を進めている。

初年度に供給されるワンメイクベース車両『ODYSSEY 21 』はウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング社らがパワートレインを供給する
アル・ファイサル王子は、ポルシェ・カレラカップやドリフトイベントでもドライブする本格的キャリアを持つ

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