更新日: 2020.05.21 15:48
WRC参戦経験あるパッドン、ヒュンダイ・ベースの独自開発EVラリーカー・プロジェクトは「完成間近」
「もちろん、明確な課題はいくつもあるけれど、ニュージーランドの環境は絶好の機会を提供してくれる。もう少しだけルールをオープンにし、イベントをコンパクトにできれば、課題に正面から取り組む優れたテストベッドになる。その競技環境にマシンを投じて、実際に技術開発を続けていきたいんだ」
2021年のニュージーランド国内ラリー選手権での実戦デビューに先立ち、同選手権で四冠を誇るパッドンは、2020年後半にもデモンストレーション的な競技参加を考えているという。
パッドンは「今年はいくつかの短い形式でのイベント参加を計画している。WRCニュージーランド戦でも、複数のショートステージでデモランを実施し、そのパフォーマンスを披露する予定でいるんだ」と明かしている。
「そうした2、3の短いイベント参加で実績を重ねたら、2021年にはチャンピオンシップに参加することを考えているよ。EV選手権のためのEVラリーカーではなく、本物の競技で内燃機関のマシンを相手に戦えるマシンを目指しているんだ」
将来的にはこのプロジェクトを通じて、パッドンが愛してやまないモータースポーツ分野、つまりラリーでの電化推進に尽力していきたいとの希望も語った。
「現時点では、ニュージーランド国内での最適化に集中していて、このEV技術をどのように拡張できるのかについて、この地域から世界に対してガイドラインを示したいと思っている。だから、地元のASN(自動車連盟)や大会主催者などとも緊密に連携を図っているんだ」
「もちろんSTARDと協力関係を築くことで、僕たちもFIAのガイドラインを充分に認識しているし、今年5月にクルマが走り出せば、彼らにもさらに容易に何ができて、何ができないかの説明が可能になると思う」
「このEV技術をラリーに取り込むプロセスをさらにスピードアップするために、世界中の関係機関と協力していきたいと考えている」