「ラリー・スペイン」は、今季唯一のミックス・サーフェス(舗装路と非舗装路の混在)ラリーであり、チームは双方の路面に対応しなければなりません。木曜夕刻の第1スペシャルステージ(SS:競技区間)は、モンジュイクの丘で開催されます。
金曜日は2カ所のSSがミックス・サーフェス、それ以外はグラベル(非舗装路)です。土曜と日曜はオール・ターマック(舗装路)。ラリー総走行距離は1,430.58km、19カ所のSS距離は340.32kmです。
SS1は、時折大雨が降るコンディションでしたが、熱心なファンが3.2kmのルート脇に詰めかけ、「ラリー・スペイン」特有の喧噪に包まれました。オジエ選手が3位、ミケルセン選手が8位、ラトバラ選手が15位で明日からの本格的な戦いに挑みます。
金曜日のデイ1も雨。ルートは泥濘路と化し、非常に滑りやすい状況になりました。オジエ選手とミケルセン選手は着実に走行、地元開催に奮起する首位ダニソルド選手(ヒュンダイ)とそれぞれ17.0秒、35.1秒差の2位、3位でグラベル区間を終えました。
一方、ラトバラ選手は3番手走行中のSS5でラインを外し、サスペンションにダメージを受けました。同選手は、ラリー2ルール(未完走のSSをペナルティタイムに換算し、翌日以降の競技復帰を認めるルール)により、翌日も出走します。

オール・ターマックのデイ2、オジエ選手は、ソルド選手を逆転、5.8秒差ながら首位に立ちました。オジェ選手のライバル、ミケルセン選手は、SS12の右コーナーでバリアにヒットして横転、修復不能なダメージを負ってしまいました。
ミケルセン選手のタイトル獲得の可能性が消滅する一方で、オジエ選手は明日のパワーステージで1ポイントを獲れば4年連続のタイトルが決定することになりました
オジエ選手は最終デイ3も気を緩めることなく、2位以下との差を15秒6に拡げてフィニッシュランプに登壇しました。最終パワーステージでも、ラトバラ選手に次ぐ2位を獲得してタイトルを決めました。なお、ポロR WRCはこれまで50回のパワーステージに挑み、うち39回を制したことになります。
第12戦の「ウェールズ・ラリーGB」は、10月27日~30日にディーサイドを中心に開催されます。