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「私たち全員が気候変動の最悪の影響を回避するために、現状の暮らしかたや消費を続けていけないことは充分に認識していると思う。私としても、自動車とそのテクノロジーの境界を押し拡げるシリーズに関われるのは栄誉だし、かつてはF1やインディカーで自分の限界に挑戦してきたけれど、今はエクストリームEでそれに取り組むべきときだと思っている」と続けた31歳のシモーナ。

「男女がフィフティ・フィフティ(50:50)というのも素晴らしいアイデアで、前例のないものね。ほぼすべてのモータースポーツでドライバーは一種の孤独状態で戦うのが基本だし、私はそのキャリアの大半でグリッド上で唯一の女性という時間を過ごした」

「誰かとチームを組む機会はとても楽しいだろうし、ワガママの余地もない。電動パワートレインの扱いはフォーミュラEでの経験が役に立つかもしれないけれど、多くのドライバーにとって砂漠や泥、氷河など未知のサーフェスでの戦いになる。そこで“ボーイズ”と協力して勝利を目指すのは最高にクールな経験になるでしょうね」

 シリーズに採用される電動SUV『Odyssey 21(オデッセイ21)』プロトタイプは、ABBフォーミュラE選手権でもシリーズ創生期に技術開発を担当したスパーク・レーシング・テクノロジーズ(SRT)と、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジアリング(WAE)が設計・製造を担う。

 そのオデッセイ21はふたつのモーターがリヤに搭載され、その最大出力は400kW(約544PS)で、最大勾配130%の路面においても1650kgの車体を約4.5秒で62mph(約100km/h)まで加速させることが可能とされている。

 ERCヨーロッパ・ラリー選手権の2輪駆動部門を経て、現在はジュニアWRCにも参戦する22歳のマニングスは、トップタレントのリストに加わる状況と電動SUVでの競争力について「私はまだ、自分自身に対して何を期待していいかを考えるのも早すぎると思う」と、控えめながらも展望を語った。

「そのサイズと存在感を考えれば、マシンは思いもよらない方法で走る可能性が想像できる。ケン・ブロックがダカールラリーのステージに挑んだ映像を見たけれど、彼らのような経験者からのフィードバックを聞き、自分の手でステアリングを握ってみるのが待ちきれない気分よ。ぜひ体験してみたい」とマニングス。

FIA欧州各式選手権のERCで、レディス・トロフィーのタイトルを獲得したケイティ・マニングス
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Saintéloc Junior Teamからデビューし、一貫してプジョーをドライブするマニングス。2019年からはRed Bull UKの支援も受ける
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「あらゆる種類の路面とコンディションをすべてマスターするという挑戦が本当に楽しみ」と語ったマニングス
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