続く日曜日の第8戦、まず予選で主導権を握ったのは前日にマシントラブルを抱えていたことを明かしたエクストロームで、予選ヒート総合5位に終わったクリストファーソンを尻目にTQを獲得する。
しかしプライベーター・フォルクスワーゲンはここでも強さを発揮し、セミファイナル1でエクストロームを抑えて首位通過を果たすと、セミファイナル2を制したバッケルドと並んで2番手からファイナルへと臨む。
するとスタート直後の1コーナーでバッケルドとの位置取りで勝負となったクリストファーソンは、ルノー・メガーヌR.S.RXスーパーカーとのサイド・バイ・サイドに競り勝ちトップを奪取。このバトルでイン側に巻き込んでウォールにヒットしたバッケルドは、後続のロビン・ラーソン(アウディS1 RXクワトロ/KYBチームJC)にも激突され、ここで2台そろってレースを終えてしまう。
序盤3ラップで首位を守ったクリストファーソンがジョーカー消化に向かうと、代わって首位に立ったティミーがスパート。前日とは立場が入れ替わり、2019年王者のプジョーが最終ラップで義務付けのルートへと飛び込んでいく。
すると悠々のタイム差で首位を取り戻したクリストファーソンがトップチェッカーを受け今季4勝目を手にし、2位にティミー、3位に今季初表彰台のアントン・マルクランド(ルノー・メガーヌR.S.RXスーパーカー/GCKビルシュタイン)が続くポディウムに。エクストロームは再びマシンの不調に見舞われ、4位に終わっている。
「素晴らしいスタートが切れたが、アンドレアスがドロップバックするのが見えた。その光景を見るまで、彼がそこにいることに気付いていなかったんだ。彼はもっと後ろにいると思っていたし、正直その時点では何もできなかった」と、決勝スタートの状況を語るクリストファーソン。
「今日はティミーに冗談を言ったんだ。『昨日の君は4本のフレッシュタイヤだったけど、僕は2本で倒してみせるよ』ってね。今日は全般的にトラフィックに悩まされたが、ファイナルでは良いペースを見せられて安堵している」
続くWorldRX第9戦はシーズン初のレギュラーフォーマット戦に戻り、11月21~22日の週末にベルギーの名門トラック、スパ・フランコルシャンの特設会場で争われる。


