更新日: 2020.11.13 17:17
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一方、既存のステップアップ・カテゴリーであるRX2インターナショナル・シリーズの2020年王者となったヘンリック・クログステッドは、同カテゴリーの代替として新たな電動クラス登竜門として創設されるFIA RX2e向け、電動ワンメイク車両をテスト。現行のスーパーカー・ライトの車両に対し「潜在的なパフォーマンスは並外れている」とし、2021年は王者獲得プライズのスポット参戦に留まらず、シリーズフル参戦に向けた予算確保の意欲を示した。
「ドライバーとして、僕らは何よりもまず速いクルマを望んでいる。その点で、こうした電動化技術には将来の目標を真にシフトするだけの可能性がある。ラリークロスが新たな電気の時代を真に受け入れていることは素晴らしいことで、この短くてシャープな競技は(電動化と)完璧な相性を見せるはずだ」と、22歳のクログステッド。
今季はわずか1戦となったRX2で、イエロー・スクアッド・チームとともにタイトルを得た若きノルウェー人は、2021年に欧州で6つのイベントを予定するFIA RX2e初年度シーズンに参戦する意向を示す。
「この『RXe2』は、トルクからラウンチコントロール、シャシー、サスペンション、ブレーキ、回生動作まで、ドライバーが調整したり楽しんだりするためのパラメータがたくさんある。ドライブするのがとても楽しく、それだけで僕にとっては魅力的だ」と続けるクログステッド。
「当然のことながら、タイトル獲得プライズの1戦だけでなく、フルシーズンに出場するのに充分な資金を調達することが目標であり、僕らは参加するパートナーを見つけるために懸命に取り組んでいる」
「うまくいけば、電力への切り替えが進む世界的な潮流がその仕事を少し簡単にするだろう。とくにノルウェーでは、それは国としてすでに環境責任に関してかなり前向きに考えている話題だからね」
スペインの電動機構サプライヤーであるQEVテクノロジーズと、ラリークロスの名門ビルダーオルスバーグMSEによって開発された電動ワンメイク車両は、スペースフレームを中心に構築され、32kWhバッテリーとふたつの独立したモーターは250kWを発生。335bhp(約340PS)のパワーと460Nmの最大トルクを誇るパワートレインは、既存のスーパーカー・ライトに比べてそれぞれ24%と14%の出力増加を実現している。